登録免許税は、土地や建物の登記をするときに国に納める税金で、税額は課税標準(固定資産税の評価額や借入額)に登記ごとの税率をかけて出します。土地の売買は1.5%、自分が住む住宅は保存登記0.15%・移転登記0.3%・抵当権設定0.1%に軽減されています。
例として、評価額2,000万円の土地を買い、評価額1,200万円の住宅を新築し、3,500万円を借りる場合は、合計353,000円です。司法書士に登記を頼む場合は、報酬が別にかかります。
登記ごとの税率
税率は登録免許税法の別表第一(本則)と、租税特別措置法の軽減です。軽減には期限があり、期限のあとの扱いは税制改正で決まります。
| 登記 | 本則の税率 | 軽減後の税率 |
|---|---|---|
| 土地の売買(所有権移転) | 2% | 1.5%(令和11年3月31日まで) |
| 建物の新築(所有権保存) | 0.4% | 住宅用家屋 0.15%(令和9年3月31日まで) |
| 建物の売買(所有権移転) | 2% | 住宅用家屋 0.3%(令和9年3月31日まで) |
| 住宅ローンの抵当権設定 | 0.4% | 住宅用家屋 0.1%(令和9年3月31日まで) |
| 相続による所有権移転 | 0.4% | - |
| 抵当権の抹消 | 不動産1個につき1,000円 | - |
住宅用家屋の軽減の条件
住宅用家屋の軽減は、次の条件をすべて満たすときに使えます。証明書は、登記の申請と同じときに出す必要があります。
- 自分が住むための家屋
- 床面積50㎡以上
- 新築・取得から1年以内の登記
- 中古は昭和57年1月1日以後の建築、または耐震基準に適合することの証明
- 市区町村長の住宅用家屋証明書を登記申請書に添付(登記の後で出しても軽減は受けられない)
長期優良住宅・低炭素住宅・買取再販の税率
認定長期優良住宅は保存登記0.1%、移転登記は一戸建て0.2%・マンション0.1%、認定低炭素住宅は保存・移転とも0.1%です。宅地建物取引業者が一定の改修をした中古住宅(買取再販)の移転登記は0.1%です。
課税標準と端数
課税標準は、登記の申請が1月から3月なら前年12月31日、4月から12月ならその年の1月1日現在の固定資産課税台帳の価格で、抵当権の設定は借入額(債権金額)です。課税標準は1,000円未満を切り捨て(国税通則法第118条)、1,000円に満たないときは1,000円です(登録免許税法第15条)。税額は100円未満を切り捨て(国税通則法第119条)、1,000円に満たないときは1,000円です(登録免許税法第19条)。
評価額がまだない新築の建物は、法務局がそれぞれ定めた1㎡当たりの価格に床面積をかけて課税標準を認定します。下の表は東京法務局の居宅の価格で、ほかの法務局は額が違います。
| 構造 | 居宅の1㎡当たりの価格 |
|---|---|
| 木造 | 107,000円 |
| 軽量鉄骨造 | 121,000円 |
| 鉄骨造 | 130,000円 |
| 鉄筋コンクリート造 | 166,000円 |
納め方と司法書士の見積もり
登録免許税は、金融機関で納めた領収証書か収入印紙を、登記の申請書に貼って納めます。決済の日に司法書士が登記を申請する場合は、税額を司法書士に預けて、申請のときに納めてもらう流れが一般的です。
司法書士の見積書には、登録免許税などの実費と報酬が分けて書かれています。税額の部分は誰に頼んでも同じなので、見積もりを比べるときは報酬の部分を見ると違いがわかります。
よくある質問
- 登録免許税はだれが払いますか?
- 売買の所有権移転は買主が払う取り決めが一般的で、抵当権の設定は借りる人が払います。売主の住宅ローンの抵当権の抹消は売主が払います。
- 司法書士の報酬は登録免許税に含まれますか?
- 含まれません。登録免許税は国に納める税金で、司法書士の報酬は依頼先ごとに違うため、見積もりで確かめてください。
出典と前提
最終確認日 2026年10月31日。不動産の費用と税金の金額は、公表されている決まりで計算した目安です。実際の額は、物件の評価額や契約の内容、自治体の運用で変わります。
- e-Gov法令検索「登録免許税法(昭和42年法律第35号)第9条・第10条・第15条・第19条・附則第7条・別表第一」
- e-Gov法令検索「登録免許税法施行令(昭和42年政令第146号)附則第3項・第4項」
- e-Gov法令検索「租税特別措置法(昭和32年法律第26号)第72条〜第75条・第91条」
- e-Gov法令検索「租税特別措置法施行令(昭和32年政令第43号)第41条・第42条・第42条の2の2・第42条の2の3」
- e-Gov法令検索「国税通則法(昭和37年法律第66号)第118条・第119条」
- 国税庁「タックスアンサー No.7191 登録免許税の税額表 [令和8年4月1日現在法令等]」
- 国税庁「登録免許税の税率の軽減措置に関するお知らせ (令和8年4月 税務署)」
- 財務省「令和8年度税制改正の大綱 (令和7年12月26日閣議決定)」
- 東京法務局「不動産登記における評価額のない建物の課税標準について (更新日 2024年4月1日)」
- 東京法務局「別紙1 東京法務局新築建物課税標準価格認定基準表 (基準年度:令和6年度)」