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社会保険料は4月から6月の残業でどれくらい変わる?

令和8年度の協会けんぽの保険料率(都道府県別)、厚生年金18.3%、子ども・子育て支援金0.23%の本人負担分で計算。

最終確認日 2026年10月14日

4月から6月に残業が多いと社会保険料が上がる、と言われるのは、毎年この3か月の給与の平均で9月からの1年間の標準報酬月額が決まるためです。基本給と4・5・6月の残業代を入れると、残業代がある場合とない場合の等級と保険料、1年間の差額を計算します。たとえば基本給25万円で毎月3万円の残業代があると、東京都・40歳未満では標準報酬月額が260,000円から280,000円に上がり、本人負担は月2,838円、9月から翌年8月で34,056円増えます。

残業代なし残業代あり差
4〜6月の報酬の平均250,000280,000
健康保険の等級20211
標準報酬月額260,000280,000
健康保険(介護を含む)12,80513,790985
子ども・子育て支援金29932223
厚生年金23,79025,6201,830
本人負担 月額36,89439,7322,838
9月〜翌8月の合計442,728476,78434,056

雇用保険料は毎月の実際の給与にかかるため、この比較には含めていません。標準報酬月額が上がると、将来の厚生年金(報酬比例部分)も増えます。

定時決定のしくみ

健康保険と厚生年金の保険料は、毎月の実際の給与ではなく、給与を区切りのよい幅に当てはめた標準報酬月額にかかります。標準報酬月額は、原則として毎年7月1日に在籍している人の4月・5月・6月に支払われた報酬の平均で決まり、その年の9月から翌年8月まで使われます。これを定時決定といいます(日本年金機構)。

報酬には、基本給のほか、残業代、通勤手当、住宅手当、家族手当なども含まれます。3か月の平均は、支払基礎日数が17日以上の月で計算します。特定適用事業所で働く短時間労働者は11日以上、パートなどの短時間就労者で17日以上の月がない場合は15日以上の月で計算します。残業代は支払われた月で数えるため、3月分の残業代が4月に支払われる会社では、3月から5月の残業が影響します。

4月から6月だけ毎年忙しい仕事で、この時期の平均と1年間の平均の標準報酬月額に2等級以上の差が出る場合は、本人の同意のもとで会社が申し立てると、1年間の平均で決めてもらえる仕組みもあります(保険者算定)。

随時改定との違い

昇給や降給、手当の新設などで固定的な賃金が変わり、その月から3か月の報酬の平均が今の標準報酬月額と2等級以上離れたときは、定時決定を待たずに4か月目から標準報酬月額が変わります。これを随時改定といいます(日本年金機構)。残業代のような毎月変わる賃金だけが増えたり減ったりしても、随時改定にはなりません。

残業を減らすと損か得か

保険料の面だけを見ると、4月から6月の残業代が多いほど9月からの保険料は上がります。一方で、残業代そのものは受け取れるので、残業代が保険料の増加分より多ければ手取りは増えます。上の例では3か月で9万円の残業代を受け取り、保険料は1年で約3.4万円増えます。

また、標準報酬月額が上がると、将来受け取る厚生年金の報酬比例部分が増え、病気で休んだときの傷病手当金や出産手当金の額も標準報酬月額で計算されるため増えます。保険料が上がることだけで損とは言えず、どう働くかは仕事の都合と合わせて考えるのがよさそうです。

1等級上がると保険料はいくら増えるか

健康保険の等級ごとの標準報酬月額と、本人負担(健康保険・子ども・子育て支援金・厚生年金の合計)、1つ下の等級との差です。都道府県を選ぶと計算し直します。厚生年金は標準報酬月額88,000円が下限、650,000円が上限です。

等級標準報酬月額報酬月額の範囲本人負担 月額1等級上がると
158,000〜62,99910,975
268,00063,000〜72,99911,479+504
378,00073,000〜82,99911,983+504
488,00083,000〜92,99912,487+504
598,00093,000〜100,99913,906+1,419
6104,000101,000〜106,99914,758+852
7110,000107,000〜113,99915,608+850
8118,000114,000〜121,99916,744+1,136
9126,000122,000〜129,99917,879+1,135
10134,000130,000〜137,99919,014+1,135
11142,000138,000〜145,99920,149+1,135
12150,000146,000〜154,99921,284+1,135
13160,000155,000〜164,99922,704+1,420
14170,000165,000〜174,99924,122+1,418
15180,000175,000〜184,99925,542+1,420
16190,000185,000〜194,99926,960+1,418
17200,000195,000〜209,99928,380+1,420
18220,000210,000〜229,99931,218+2,838
19240,000230,000〜249,99934,056+2,838
20260,000250,000〜269,99936,894+2,838
21280,000270,000〜289,99939,732+2,838
22300,000290,000〜309,99942,570+2,838
23320,000310,000〜329,99945,408+2,838
24340,000330,000〜349,99948,246+2,838
25360,000350,000〜369,99951,084+2,838
26380,000370,000〜394,99953,922+2,838
27410,000395,000〜424,99958,178+4,256
28440,000425,000〜454,99962,436+4,258
29470,000455,000〜484,99966,692+4,256
30500,000485,000〜514,99970,950+4,258
31530,000515,000〜544,99975,206+4,256
32560,000545,000〜574,99979,464+4,258
33590,000575,000〜604,99983,720+4,256
34620,000605,000〜634,99987,978+4,258
35650,000635,000〜664,99992,234+4,256
36680,000665,000〜694,99993,747+1,513
37710,000695,000〜729,99995,258+1,511
38750,000730,000〜769,99997,274+2,016
39790,000770,000〜809,99999,290+2,016
40830,000810,000〜854,999101,306+2,016
41880,000855,000〜904,999103,827+2,521
42930,000905,000〜954,999106,346+2,519
43980,000955,000〜1,004,999108,867+2,521
441,030,0001,005,000〜1,054,999111,386+2,519
451,090,0001,055,000〜1,114,999114,410+3,024
461,150,0001,115,000〜1,174,999117,434+3,024
471,210,0001,175,000〜1,234,999120,458+3,024
481,270,0001,235,000〜1,294,999123,482+3,024
491,330,0001,295,000〜1,354,999126,506+3,024
501,390,0001,355,000〜129,530+3,024

計算の前提と出典

最終確認日 2026年10月14日。数字は公的なページで確認した一般的な目安です。実際の金額は、自治体の条例(超過課税など)、会社の給与計算、加入している健康保険によって変わります。