65歳になるまでの特別支給の老齢厚生年金などの老齢年金と、失業保険(基本手当)は同時には受け取れません。ハローワークで求職の申込みをすると、申込みをした月の翌月から、受給期間が経過した月(または所定給付日数を受け終わった月)まで、年金が全額支給停止になります(日本年金機構)。65歳以上の人の老齢年金は、この調整の対象ではありません。
基本手当を受けなかった月の年金は後で戻る(事後精算)
年金の支給停止は、実際に基本手当を受け取ったかどうかに関係なく、求職の申込みをした月の翌月から始まります。そのため、受給期間が終わった後や所定給付日数を受け終わった後に、基本手当を受けなかった月があれば、その分の年金がさかのぼって支払われます。これを事後精算といいます(日本年金機構)。
事後精算で戻る月数は、年金が止まった月数から、基本手当の支給対象日数を30で割って1未満を切り上げた月数を引いた月数です。たとえば年金が6か月止まり、基本手当を90日受けた場合は、6 − 3 = 3か月分の年金が後で支払われます。
どちらを受け取るか
特別支給の老齢厚生年金と基本手当のどちらの額が多いかは、人によって違います。基本手当の方が多い場合は求職の申込みをして基本手当を受け、年金の方が多く、働く予定もない場合は、求職の申込みをしないという選び方もあります。求職の申込みをするときは、年金事務所に届出が必要な場合があります(雇用保険の被保険者番号を年金の記録に登録している人は不要)。
65歳以上になって離職した人は、高年齢求職者給付金(一時金)を受け取り、老齢年金と調整されません。60歳から65歳になるまでの間に働きながら年金を受ける人は、高年齢雇用継続給付を受けると、在職中の年金の一部が止まる調整があります。
よくある質問
- 繰上げた老齢基礎年金も止まりますか?
- 65歳になるまでに繰上げて受け取る老齢年金も、基本手当との調整の対象です。調整の範囲は年金の種類で違うので、年金事務所で確認します。
- 障害年金や遺族年金も止まりますか?
- 基本手当との調整の対象は老齢年金です。障害年金や遺族年金は、基本手当と一緒に受け取れます。
調整の対象になる期間
年金が止まるのは、求職の申込みをした月の翌月から、受給期間が過ぎた月か、所定給付日数を受け終わった月までです。待期や給付制限の期間で基本手当が出ていない月も止まり、その分は事後精算で戻ります。
年金事務所への届出と、止まる月の確認
求職の申込みをした後、年金の支給停止は自動で行われることが多いですが、雇用保険の被保険者番号が年金の記録に登録されていない人は、年金事務所に届出が必要です。年金が止まる月と戻る月は、年金事務所から届く通知で確認できます。
基本手当を受け終わった後、または受給期間が過ぎた後に、事後精算で年金が戻るまでには数か月かかることがあります。その間の生活費の見通しも立てておくと安心です。
計算の前提と出典
最終確認日 2026年10月14日。ここに出る金額と日付は、公表されている計算式とルールで出した目安です。実際の金額と日程は、ハローワークが離職票と失業の認定をもとに決めます。このページは、受け取れるかどうかを判断するものではありません。