そろばんノート

一時所得

競馬・パチンコの税金

国税庁のタックスアンサー・通達・最高裁判決による説明です。

この内容は2026年11月2日時点のものです。

最終確認日 2026年11月2日

競馬や競輪の払戻金は、原則として一時所得です。収入から引けるのは当たった券の購入代金だけで、外れた券の代金は引けません。

払戻金120万円(当たり券2万円)なら、一時所得の金額は680,000円、課税されるのはその2分の1の340,000円で、給与450万円の会社員は所得税が17,357円、住民税が34,000円増え、確定申告が必要です。

ご自身の所得税の扱いは税務署で、住民税の扱いはお住まいの市区町村で確かめられます。

払戻金は一時所得

No.1490は競馬や競輪の払戻金を一時所得の例に挙げ、営利を目的とする継続的行為から生じたものを除くとしています。オートレースとボートレースの払戻金も同じ扱いです(確定申告書等作成コーナー よくある質問)。

引けるのは当たり券の購入代金

一時所得の計算では、収入から引ける支出は、その収入を生じた行為のために直接使った金額に限られます(所得税法第34条第2項)。そのため、払戻金を受けた当たり券の購入代金だけを引き、外れた券の代金は引けません。

国税庁は、払戻金を受け取った場合に備えて、開催日・開催場・レース、受取額、投票額をノートなどに控えておくよう案内しています。

計算例

給与450万円(社会保険に加入)の会社員が、1年で払戻金120万円を受け取り、その当たり券の代金が2万円だった場合です。

例一時所得の金額2分の1増える所得税増える住民税確定申告
本業450万円+満期保険金300万円(保険料240万円)100,000円50,000円2,553円5,000円不要
本業450万円+競馬の払戻金120万円(当たり券2万円)680,000円340,000円17,357円34,000円必要
本業450万円+懸賞の賞金30万円0円0円0円0円不要

雑所得とされた判決

最高裁判所の平成27年3月10日判決は、馬券を自動で購入するソフトを使い、独自の条件と計算式で長期間にわたり網羅的に大量の馬券を買い続け、多額の利益を上げていた事案で、払戻金を一時所得ではなく雑所得とし、外れ馬券の代金も必要経費になるとしました(国税庁の説明)。平成29年12月15日判決も、6年間にわたり1年に3億円から21億円ほどの馬券を買い続けた事案で、雑所得と判断しました(判決文)。

国税庁はこれらを受けて所得税基本通達34-1を改め、年間を通じた回収率が100%を超えるように工夫して購入し続けたことが客観的に明らかな場合を雑所得とし、それ以外は一時所得としています。判決は、それぞれの事案の購入の態様や規模を前提にした判断です。

パチンコの勝ち

パチンコの景品を換金した勝ちについて、国税庁のタックスアンサーや通達に個別の説明は見当たりません(2026年11月2日時点)。一時所得に当たる場合の計算は、所得税法第34条のとおり競馬と同じ形で、特別控除と2分の1が使えます。引ける支出は、その勝ちのために直接使った金額に限られます。

確定申告と住民税

会社員で年末調整を受けている人は、1年の一時所得の金額の2分の1が20万円を超えると確定申告が必要です。払戻金から当たり券の代金を引いた額でいうと90万円を超えたときで、ほかの一時所得があれば合わせて数えます(No.1490 Q&A)。それ以下でも一時所得の金額が0円を超えるときは、住民税の申告がいります(名古屋市)。

よくある質問

競馬で年間トータルで負けていても税金はかかりますか?
一時所得の計算では外れ券の代金を引けないため、年間で負けていても、当たった払戻金と当たり券の代金の差が特別控除を超えれば課税されます。
払戻金の記録はどう残しますか?
国税庁は、開催日・開催場・レースと、受取額・投票額をノートなどに控えるよう案内しています。インターネット投票の利用明細も記録になります。
競艇(ボートレース)も同じですか?
国税庁は、ボートレースやオートレースの払戻金も原則として一時所得として案内しています。

出典と前提

最終確認日 2026年11月2日。一時所得の説明と計算は一般的な目安です。実際の税額と申告の要否は、その年の所得の内容と控除、勤務先の年末調整の状況で変わります。