働きながら生活保護を受けるとき
厚生労働省の実施要領(次官通知・局長通知)と生活保護法にもとづく説明と計算です。
この内容は2026年11月2日時点のものです。
最終確認日 2026年11月2日
働きながらでも、世帯の収入が最低生活費に足りなければ生活保護を受けられ、給料のすべてが差し引かれるわけではありません。給料から税・社会保険料・通勤費などの実費と、収入に応じた基礎控除を引いた残りだけが収入として数えられます。東京23区で家賃が上限以上の45歳の一人暮らしが月8万円を得ると、基礎控除は21,600円で、保護費は130,940円から72,540円になり、働かない場合より手元のお金が21,600円多くなります。
下の計算は、基礎控除額表で月収から控除と収入認定額を出します。
勤労控除を計算する
総支給額と、そこから引かれる税・社会保険料・通勤費を入れてください。世帯で2人以上が働いている場合は、収入のいちばん多い人が1人目の欄、ほかの人は2人目以降の欄です。
入れた金額は、このページの中だけで計算し、どこにも送信しません。
基礎控除額表
働いて得た収入には、その額に応じて基礎控除があります。月15,000円までは全額が控除され、それを超えると表の額になります(次官通知の別表)。給料の収入は通勤費などを引く前の総支給額で、自営の収入は必要経費を引いた後の額で表を見ます。
| 働いて得た収入(月額) | 基礎控除(1人目) | 基礎控除(2人目以降) |
|---|---|---|
| 15,000円まで | 収入と同じ額 | 収入と同じ額 |
| 15,001円〜15,199円 | 収入と同じ額 | 15,000円 |
| 15,200円〜18,999円 | 15,200円 | 15,000円 |
| 19,000円〜22,999円 | 15,600円 | 15,000円 |
| 23,000円〜26,999円 | 16,000円 | 15,000円 |
| 27,000円〜30,999円 | 16,400円 | 15,000円 |
| 31,000円〜34,999円 | 16,800円 | 15,000円 |
| 35,000円〜38,999円 | 17,200円 | 15,000円 |
| 39,000円〜42,999円 | 17,600円 | 15,000円 |
| 43,000円〜46,999円 | 18,000円 | 15,300円 |
| 47,000円〜50,999円 | 18,400円 | 15,640円 |
| 51,000円〜54,999円 | 18,800円 | 15,980円 |
| 55,000円〜58,999円 | 19,200円 | 16,320円 |
| 59,000円〜62,999円 | 19,600円 | 16,660円 |
| 63,000円〜66,999円 | 20,000円 | 17,000円 |
| 67,000円〜70,999円 | 20,400円 | 17,340円 |
| 71,000円〜74,999円 | 20,800円 | 17,680円 |
| 75,000円〜78,999円 | 21,200円 | 18,020円 |
| 79,000円〜82,999円 | 21,600円 | 18,360円 |
| 83,000円〜86,999円 | 22,000円 | 18,700円 |
| 87,000円〜90,999円 | 22,400円 | 19,040円 |
| 91,000円〜94,999円 | 22,800円 | 19,380円 |
| 95,000円〜98,999円 | 23,200円 | 19,720円 |
| 99,000円〜102,999円 | 23,600円 | 20,060円 |
| 103,000円〜106,999円 | 24,000円 | 20,400円 |
| 107,000円〜110,999円 | 24,400円 | 20,740円 |
| 111,000円〜114,999円 | 24,800円 | 21,080円 |
| 115,000円〜118,999円 | 25,200円 | 21,420円 |
| 119,000円〜122,999円 | 25,600円 | 21,760円 |
| 123,000円〜126,999円 | 26,000円 | 22,100円 |
| 127,000円〜130,999円 | 26,400円 | 22,440円 |
| 131,000円〜134,999円 | 26,800円 | 22,780円 |
| 135,000円〜138,999円 | 27,200円 | 23,120円 |
| 139,000円〜142,999円 | 27,600円 | 23,460円 |
| 143,000円〜146,999円 | 28,000円 | 23,800円 |
| 147,000円〜150,999円 | 28,400円 | 24,140円 |
| 151,000円〜154,999円 | 28,800円 | 24,480円 |
| 155,000円〜158,999円 | 29,200円 | 24,820円 |
| 159,000円〜162,999円 | 29,600円 | 25,160円 |
| 163,000円〜166,999円 | 30,000円 | 25,500円 |
| 167,000円〜170,999円 | 30,400円 | 25,840円 |
| 171,000円〜174,999円 | 30,800円 | 26,180円 |
| 175,000円〜178,999円 | 31,200円 | 26,520円 |
| 179,000円〜182,999円 | 31,600円 | 26,860円 |
| 183,000円〜186,999円 | 32,000円 | 27,200円 |
| 187,000円〜190,999円 | 32,400円 | 27,540円 |
| 191,000円〜194,999円 | 32,800円 | 27,880円 |
| 195,000円〜198,999円 | 33,200円 | 28,220円 |
| 199,000円〜202,999円 | 33,600円 | 28,560円 |
| 203,000円〜206,999円 | 34,000円 | 28,900円 |
| 207,000円〜210,999円 | 34,400円 | 29,240円 |
| 211,000円〜214,999円 | 34,800円 | 29,580円 |
| 215,000円〜218,999円 | 35,200円 | 29,920円 |
| 219,000円〜222,999円 | 35,600円 | 30,260円 |
| 223,000円〜226,999円 | 36,000円 | 30,600円 |
| 227,000円〜230,999円 | 36,400円 | 30,940円 |
| 231,000円以上 | 4,000円ごとに400円を加える | 4,000円ごとに340円を加える |
計算例:月8万円で働く45歳の一人暮らし(東京23区)
働いていないときの最低生活費は、生活扶助と家賃の上限53,700円で130,940円で、これがそのまま保護費の目安です。
月8万円の給料(税・社会保険料・通勤費はかからないとします)があると、基礎控除21,600円を引いた58,400円が収入として数えられ、保護費は72,540円になります。給料と保護費を合わせた手取りは152,540円で、働かないときの130,940円より21,600円多くなります。
基礎控除のほかに引かれるもの
所得税・住民税、社会保険料、通勤の交通費などは、実際にかかった額が収入から差し引かれます。働くために子どもを預ける託児費や、国民年金の受給資格を得るための任意加入の保険料なども、必要な範囲で認められます(次官通知 第8の3の(5))。
中学校や高校を卒業して継続して働き始めた人、入院などでおおむね3年以上働けなかった人が新しく仕事に就いたときは、新規就労控除として月12,900円が6か月間差し引かれます。20歳未満の人には月11,900円の20歳未満控除があり、以前は未成年者控除と呼ばれていました(一人暮らしの人や、配偶者や自分の子どもとだけで暮らしている人は対象外です)。
収入の申告
保護を受けている人は、収入や生活の状況が変わったときは、すぐに福祉事務所に届け出ることになっています(生活保護法第61条)。働いて得た収入は、給与明細などを添えて申告します。
賞与などの臨時の収入は、何か月かに分けて収入として数えることがあり、その場合は各月の分を給料に足した額で基礎控除の表を見ます(局長通知 第8の3の(1))。
仕事を探しているとき(就労活動促進費)
早く就職して保護から抜け出せると福祉事務所が判断した人が、自立活動確認書にもとづいて求職活動をしているときは、就労活動促進費として月5,000円が出ます。原則6か月までで、必要と認められれば3か月ずつ2回まで、最長12か月まで延ばせます(局長通知 第7の2の(9))。
求職活動は、原則として月1回以上の求職先の面接か月3回以上の応募、月1回以上の福祉事務所との面接、週1回以上で月6回以上の活動が目安です。
保護を抜けるときの就労自立給付金
安定した仕事に就いて保護が必要なくなったときは、申請により就労自立給付金が一度に支給されます(生活保護法第55条の4)。額は、保護が終わる月までの前6か月に収入として数えられた就労収入の10%と、基礎額の合計です。基礎額は50,000円(単身は40,000円)から、初めて就労収入があった月の翌月から保護が終わる月までの月数に7,500円をかけた額を引いたもので、上限は単身100,000円、2人以上の世帯150,000円です(さいたま市の案内)。
支給を受けた日から3年たたないうちは、やむを得ない事情がある場合を除いて、再び支給されません(生活保護法施行規則第18条の6)。
よくある質問
- 働いたら生活保護は打ち切られますか?
- 収入が最低生活費に届くまでは、差額の保護が続きます。収入がおおむね6か月以上続いて最低生活費を上回る見込みになると、保護が終わります。
- パートの給料はいくらまでなら全額手元に残りますか?
- 月15,000円までは全額が基礎控除になり、保護費は減りません。それを超えると、基礎控除の表の額だけが手元に残る分になります。
- 副業や内職の収入も申告しますか?
- どんな仕事の収入も申告の対象です。内職などの少額の収入も、給料と合わせて基礎控除の表を当てはめます。
出典と前提
最終確認日 2026年11月2日。このページの金額は、厚生労働省の告示(保護の基準)などから計算した国の基準による目安です。生活保護を受けられるかどうかと実際の金額は、お住まいの地域の福祉事務所が世帯の状況を調べて決めます。住宅扶助の限度額は、都道府県や市が公表している案内で確かめられた額だけを使っています。