生活保護を受けている人の医療費は医療扶助でまかなわれ、病院や薬局の窓口での自己負担はありません。費用は福祉事務所から医療機関に直接支払われます(厚生労働省「生活保護制度」)。
受診するときは、福祉事務所が発行する医療券・調剤券の情報をもとに、指定を受けた医療機関で診療を受けます。2024年3月1日からは、マイナンバーカードで医療扶助の資格を確認する仕組みも始まっています。
医療扶助のしくみ
生活保護法第34条は、医療扶助を現物給付で行うと定めていて、診療は医療保護施設か指定医療機関で受けます。医師が後発医薬品を使えると判断した場合は、原則として後発医薬品で給付されます(生活保護法)。
急病などで急迫した事情があるときは、指定を受けていない医療機関で受診することもできます。
受診の流れ
厚生労働省の医療扶助のオンライン資格確認のページは、受診のときはマイナンバーカードを持参するよう案内しています。
- 受診したいときは、福祉事務所に医療券・調剤券の発行を申し込みます。
- 福祉事務所が医療券・調剤券の情報を医療機関や薬局に登録・送付します。
- マイナンバーカードを持参し、医療機関の窓口で資格を確認します(カードの利用登録が必要)。
- 窓口での支払いはなく、費用は福祉事務所から医療機関に支払われます。
国民健康保険から外れる
生活保護を受けている世帯の人は、市区町村の国民健康保険の対象から外れます(国民健康保険法第6条第9号、保護が停止されている世帯は除く)。国民健康保険の保険料もかからなくなり、受診の資格は医療扶助で確認されます。
介護扶助
介護サービスも介護扶助として現物で給付され、費用は福祉事務所から介護事業者に直接支払われるため、利用者の負担はありません(厚生労働省「生活保護制度」)。
通院の交通費
生活保護法第15条は医療扶助の範囲に移送も挙げていて、通院にかかる交通費が移送費として認められる場合があります。認められるかどうかは福祉事務所の判断なので、通院を始める前に相談してください。
高額療養費との関係
健康保険に入っている人が使う高額療養費は、自己負担の上限を超えた分を払い戻す制度です。医療扶助を受けている人は窓口負担がないため、上限を気にする必要は基本的にありません。高額療養費で、保護を受けていない人の上限を説明しています。
よくある質問
- 生活保護の医療費は本当に無料ですか?
- 医療扶助の範囲の診療・薬は、窓口での自己負担がありません。医療扶助の対象になるか分からない費用があるときは、受診の前に福祉事務所に確かめてください。
- 医療券はどこでもらいますか?
- 福祉事務所が発行します。マイナンバーカードで資格確認ができる医療機関では、医療券の情報は福祉事務所から登録されます。
- 歯医者や眼鏡は?
- 生活保護法第15条は、医療扶助の範囲として診察、薬剤や治療材料、医学的処置や手術などの治療を挙げています。歯科の治療や眼鏡などが対象になるかは、福祉事務所に確かめてください。
出典と前提
最終確認日 2026年10月24日。このページの金額は、厚生労働省の告示(保護の基準)などから計算した国の基準による目安です。生活保護を受けられるかどうかと実際の金額は、お住まいの地域の福祉事務所が世帯の状況を調べて決めます。住宅扶助の限度額は、都道府県や市が公表している案内で確かめられた額だけを使っています。