固定残業代(みなし残業代)は、名称にかかわらず、一定時間分の時間外・休日・深夜労働に対して定額で支払われる割増賃金です。決められた時間を超えて働いた分は、割増賃金が追加で支払われるものです(厚生労働省)。
月給300,000円のうち固定残業代が45,000円(20時間分)、1か月160時間の人は、時間外20時間なら残業代39,844円が固定残業代の範囲に収まり、30時間なら59,766円で、固定残業代を14,766円上回ります。
求人で見るところ
固定残業代は、名称にかかわらず一定時間分の時間外・休日・深夜労働に対して定額で支払われる割増賃金。求人・募集では、①固定残業代を除いた基本給の額、②固定残業代に関する労働時間数と金額等の計算方法、③固定残業時間を超える時間外・休日・深夜労働に対して割増賃金を追加で支払う旨、のすべてを明示する(若者雇用促進法に基づく指針、厚生労働省リーフレット)。求人票では、この3つが書かれているかを確かめると、基本給と固定残業代の内訳がわかります。
正しい計算のしかた
1時間あたりの賃金は、固定残業代を除いた月給で計算します。上の例では (300,000 − 45,000) ÷ 160 = 1,594円で、20時間分の時間外は 1,594円 × 1.25 × 20 = 39,844円です。固定残業代45,000円はこの額以上なので、20時間分の割増賃金として足りています。
時間外が30時間の月は、30時間分の割増賃金59,766円と固定残業代45,000円の差の14,766円が、追加で支払われる額の目安です。残業代の計算ツールで、固定残業代の額と時間数を入れると差額を計算できます。
超えた分の確かめ方
給与明細で、固定残業代のほかに時間外手当が支払われているか、勤怠の記録と見比べます。深夜や法定休日の労働は割増率が違うため、固定残業代が時間外分だけの場合は、深夜・休日の割増賃金が別に支払われているかも確かめます。
固定残業代の制度で気をつけること
固定残業代があると、残業が少ない月も決まった額が支払われ、残業が多い月は超えた分が追加されます。そのため、求人の月給が高く見えても、基本給と固定残業代の内訳、固定残業時間が何時間かで、毎月の働き方と収入の見え方が変わります。応募や入社を考えるときは、固定残業時間と実際の残業時間の目安を確かめておくと判断しやすくなります。
会社側の設計
固定残業代の時間数と金額の関係を会社側の目線で確かめる道具として、固定残業代の計算(bridgeinvoice.jp)があります。
よくある質問
- 固定残業代の時間より少ない月は減りますか?
- 固定残業代は残業時間が少ない月も定額で支払われる仕組みです。扱いは雇用契約や賃金規程で確かめてください。
- 固定残業代が最低賃金を下回ることは?
- 固定残業代を除いた基本給を時間あたりにした額が、地域別最低賃金を下回っていないかも確かめどころです。
出典と前提
最終確認日 2026年10月24日。このページの金額は目安の計算です。実際の残業代は、就業規則・賃金規程と勤怠の記録で決まります。残業代について確かめたいときは、勤務先の担当部署のほか、労働基準監督署や都道府県労働局の総合労働相談コーナーに相談できます。