そろばんノート

副業の税金

副業の経費と所得の区分

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副業の収入が雑所得か事業所得かと、経費の考え方をまとめました。

この内容は2026年11月1日時点のものです。

最終確認日 2026年11月1日

副業の所得は、収入から経費を引いた額です。業務委託や報酬の副業は、帳簿をつけて事業として続けていれば事業所得、帳簿がなく収入が300万円以下なら原則として雑所得になり、事業所得なら青色申告で最高65万円の控除も使えます。

経費にできるのは、その副業の収入を得るために使った費用だけです。家で使うものと共用の費用は、副業に使った割合で分けて経費にします。

雑所得と事業所得の分かれ目

所得税基本通達35-2は、副業の所得が事業所得か業務に係る雑所得かを、社会通念上事業と呼べる程度で行っているかで判定するとしています。取引を記録した帳簿書類を保存していない場合は、収入が300万円を超えて事業所得と認められる事実がある場合を除き、業務に係る雑所得です(令和4年10月の改正)。

帳簿書類を保存していても、収入がわずかな場合(例年300万円以下で、主な収入の10%未満)は、原則として事業所得にならないと国税庁の解説は説明しています。勤務先から受ける給与は、雑所得でも事業所得でもなく給与所得です。

経費にできるもの

経費にできるのは、副業の収入に対応する売上原価と、その収入を得るために直接かかった費用、販売費や一般管理費などの業務上の費用です。私的な支出は経費になりません(国税庁 No.2210)。

副業が給与のときは経費を引く計算はなく、給与所得控除がその代わりです。仕事のための特定の支出が給与所得控除の額の半分を超えるときだけ、超えた分を特定支出控除として確定申告で引けます(国税庁 No.1415)。

家事按分

家と仕事の両方で使う家賃や電気代、通信費などは、仕事に直接必要だったことが明らかに区分できる部分だけを経費にできます(国税庁 No.2210)。分ける割合の決め方は、あとで説明できるように記録しておきます。

青色申告と損益通算

青色申告特別控除は、青色申告の承認を受けて事業所得や不動産所得がある人の控除で、雑所得には使えません。令和8年分は、複式簿記で記帳して期限内に申告すると55万円、そのうえでe-Taxで申告するなどの条件を満たすと65万円、それ以外は10万円です(国税庁 No.2072)。令和9年分からは75万円・65万円・10万円に改められます。

事業所得の赤字は給与所得などほかの所得と差し引けますが(損益通算)、雑所得の赤字は差し引けません(国税庁 No.2250)。下の表は、本業の給与450万円の会社員の副業の例です。

例(本業450万円)副業の所得増える所得税増える住民税
雑所得 収入100万円・経費30万円700,000円45,945円70,000円
事業所得 同じ収入と経費・青色10万円600,000円35,735円60,000円
事業所得 同じ収入と経費・青色65万円50,000円2,553円5,000円
雑所得 収入20万円・経費50万円(赤字)0円0円0円

雑所得の書類の決まり

業務に係る雑所得は、前々年の収入が300万円を超えると現金預金取引等関係書類の保存が、1,000万円を超えると確定申告書への収支内訳書などの添付が必要です(令和4年分から、国税庁 No.1500)。前々年が300万円以下なら、現金で受け払いした時に収入や経費とする現金主義で計算でき、そのときは申告書にその旨を書きます。

よくある質問

経費の領収書がないときは?
経費は、支払ったことと副業に使ったことを示せるものが必要です。領収書がない支払いは、日付・相手・金額・内容をその日のうちに記録しておくと説明しやすくなります。
副業のために買ったパソコンは全額経費ですか?
何年も使う金額の大きい道具は、その年に全額を経費にせず、使える年数に分けて少しずつ経費にします(減価償却)。私用にも使うなら、副業に使った割合で分けます。
副業が給与のときも経費は引けますか?
給与には経費の代わりに給与所得控除があり、副業の給与は本業の給与と合わせて控除されます。

自分の場合の扱いは、所得税のことは所轄の税務署に、住民税のことはお住まいの市区町村に、社会保険のことは年金事務所に確かめてください。

出典と前提

最終確認日 2026年11月1日。副業の税金と社会保険の説明は一般的な目安です。実際の税額と申告の要否は、所得の内容と控除、市区町村や勤務先の扱いで変わります。