給与と年金の両方を受け取っている人の年末調整は、勤務先から受け取る給与の分だけが対象です。年金の分は年末調整では精算されません。そのうえで、公的年金等の収入が400万円以下で、年金以外の所得が20万円以下なら、年金について確定申告をする必要はありません(国税庁 No.1600)。給与所得は年金以外の所得に入るため、給与の所得が20万円を超えると、一般的には確定申告が必要になります。
基礎控除申告書の書き方
基礎控除申告書の「合計所得金額の見積額」の欄には、給与所得に加えて、年金の雑所得(公的年金等の収入から公的年金等控除を引いた額)も含めて書きます。基礎控除の額は、給与と年金を合わせた合計所得金額で決まるためです。年金の雑所得の計算は、年金の手取り額早見表で確かめられます。
扶養控除等申告書や保険料控除申告書は、給与だけの人と同じように書きます。年金から天引きされている介護保険料や国民健康保険料(後期高齢者医療保険料)は、社会保険料控除として確定申告で控除できますが、年末調整では勤務先が把握していないため、自分で払った分として保険料控除申告書に書くかどうかは、勤務先に確かめます。
確定申告が必要かの判断
給与を1か所から受けて年末調整を受ける人は、給与・退職所得以外の所得(年金の雑所得など)の合計が20万円を超えると、確定申告が必要です(国税庁 No.1900)。たとえば年金の雑所得が20万円を超える人は、年金の源泉徴収と給与の年末調整を合わせて、確定申告で1年分の税額を精算します。
年金の確定申告不要制度に当てはまる場合でも、医療費控除などを受けるために還付申告をすることはできます。また、所得税の確定申告が不要でも、住民税の申告が必要な場合があります。
60歳以上で働く人の注意
60歳を過ぎて継続雇用で働きながら、特別支給の老齢厚生年金を受け取る人や、65歳以上で年金と給与を受け取る人は、このページの判断に当てはまります。働きながら受け取る年金は、給与と年金の合計で一部が止まる在職老齢年金の仕組みもあるので、年金の受け取り額は年金の通知で確かめます。
よくある質問
- 年金の源泉徴収票は年末調整に使いますか?
- 使いません。確定申告をする場合に使います。
- 年金が少なくても確定申告は必要ですか?
- 年金以外の所得が20万円を超えるかで判断します。給与の所得がある人は、多くの場合ここに当てはまるため、確定申告が必要かを確かめます。
確定申告をするときに用意するもの
給与の源泉徴収票と、日本年金機構などから届く公的年金等の源泉徴収票を用意します。両方の金額を確定申告書に書き、年末調整で受けた控除も含めて1年分の税額を計算します。
年金の源泉徴収と扶養親族等申告書
公的年金からも所得税が源泉徴収されていて、日本年金機構に「扶養親族等申告書」を出すと、配偶者や扶養親族の控除を年金の源泉徴収に反映できます。ただし、同じ配偶者や扶養親族を、給与の扶養控除等申告書と年金の扶養親族等申告書の両方で控除することはできません。どちらか一方で控除し、確定申告で1年分を精算します。
計算の前提と出典
最終確認日 2026年10月14日。ここに出る金額は、公表されている計算式と令和8年分の税額表で出した目安です。実際の還付・追徴と源泉徴収票の金額は、勤務先が行う年末調整の結果で決まります。申告書には、事実のとおりに記入してください。このページは、どなたかの税額や控除の可否を判断するものではありません。