特養(特別養護老人ホーム)の費用
特養の1か月の費用を、要介護度・部屋・所得の段階ごとにまとめました。
この内容は2026年11月1日時点のものです。
最終確認日 2026年11月1日
特養(特別養護老人ホーム)の月額は、要介護度と部屋のタイプで決まる介護サービス費の自己負担に、居住費、食費、日常生活費を足した額です。入居一時金はかからず、居住費と食費は所得の低い人ほど負担限度額認定で下がります。
要介護4でユニット型個室の場合、住民税が課税の世帯(第4段階)は1か月134,910円、第2段階の人は53,100円です。多床室ならそれぞれ97,860円と39,600円になります(その他の地域、1割、30日、加算を含まない目安)。
月額の内訳
介護サービス費は、ユニット型個室の要介護4なら1日886単位で、30日分に1単位の単価を掛けた額の1割(2割・3割の人はその割合)が自己負担です。1か月の自己負担が高額介護サービス費の上限を超えると、超えた分はあとから戻ります。
居住費は部屋の家賃にあたる費用、食費は1日3食の費用で、国が定めた基準費用額は2026年8月1日から食費が1日1,545円、ユニット型個室の居住費が1日2,066円です。理美容代や日用品などの日常生活費は、施設ごとに別に払います。
要介護度と部屋ごとの介護サービス費
特養の介護サービス費は、ユニット型(ユニット型個室とユニット型個室的多床室)と、従来型(従来型個室と多床室)で単位数が分かれ、従来型個室と多床室は同じ単位数です。下の表は30日分を1割で計算した自己負担です。
| 要介護度 | 1日(ユニット型個室) | 1か月(その他) | 1か月(1級地) | 1日(従来型個室・多床室) | 1か月(その他) | 1か月(1級地) |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 要介護1 | 670単位 | 20,100円 | 21,909円 | 589単位 | 17,670円 | 19,261円 |
| 要介護2 | 740単位 | 22,200円 | 24,198円 | 659単位 | 19,770円 | 21,550円 |
| 要介護3 | 815単位 | 24,450円 | 26,651円 | 732単位 | 21,960円 | 23,937円 |
| 要介護4 | 886単位 | 26,580円 | 28,973円 | 802単位 | 24,060円 | 26,226円 |
| 要介護5 | 955単位 | 28,650円 | 31,229円 | 871単位 | 26,130円 | 28,482円 |
負担限度額認定で下がる額
世帯全員が住民税非課税で、預貯金等が基準以下の人は、市区町村の負担限度額認定を受けると、居住費と食費が段階ごとの上限まで下がります。差額は特定入所者介護サービス費として介護保険から施設に払われます。2026年8月1日からは、第3段階②の食費が1日1,420円、ユニット型個室の居住費が1,470円になりました。
| 区分(1日) | 食費 | ユニット型個室 | ユニット型個室的多床室 | 従来型個室 | 多床室 |
|---|---|---|---|---|---|
| 基準費用額(第4段階) | 1,545円 | 2,066円 | 1,728円 | 1,231円 | 915円 |
| 第1段階 | 300円 | 880円 | 550円 | 380円 | 0円 |
| 第2段階 | 390円 | 880円 | 550円 | 480円 | 430円 |
| 第3段階① | 680円 | 1,370円 | 1,370円 | 880円 | 430円 |
| 第3段階② | 1,420円 | 1,470円 | 1,470円 | 980円 | 530円 |
段階ごとの1か月の合計(要介護4)
段階が低い人は、居住費と食費だけでなく、高額介護サービス費の上限も低くなります。第2段階の人の介護サービス費の自己負担は、本人の上限で止まります。
| 段階 | 介護(ユニット型個室) | 居住費+食費 | 合計 | 介護(多床室) | 居住費+食費 | 合計 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 第1段階 | 15,000円 | 35,400円 | 50,400円 | 15,000円 | 9,000円 | 24,000円 |
| 第2段階 | 15,000円 | 38,100円 | 53,100円 | 15,000円 | 24,600円 | 39,600円 |
| 第3段階① | 24,600円 | 61,500円 | 86,100円 | 24,060円 | 33,300円 | 57,360円 |
| 第3段階② | 24,600円 | 86,700円 | 111,300円 | 24,060円 | 58,500円 | 82,560円 |
| 第4段階 | 26,580円 | 108,330円 | 134,910円 | 24,060円 | 73,800円 | 97,860円 |
年金で足りるか
第2段階は、世帯全員が住民税非課税で、前年の年金収入等が82.65万円以下の人です。この段階の人がユニット型個室に入ると1か月53,100円、多床室なら39,600円で、ここに日常生活費が加わります。年金だけで足りるかは、年金の手取り額とこの合計を比べるとわかります。足りない分を預貯金で払うか家族が援助するかは、入所の前に家族で話しておくと、あとで慌てずに済みます。
第4段階の人は、居住費と食費が施設との契約で決まり、基準費用額より高い施設もあります。入所を申し込む前に、施設の重要事項説明書で部屋ごとの居住費を確かめてください。
入所の条件
特養に入れるのは原則として要介護3以上の人で、要介護1・2の人は、認知症や家族の事情で在宅の生活が難しいなど、やむを得ない事情があるときの特例入所です。入所を希望する人が定員より多いときは、施設は介護の必要の程度や家族の状況から、必要性が高い人を優先して入所させるよう運営基準で決められています。
特養の費用は医療費控除の対象になり、介護費・食費・居住費の自己負担の2分の1が対象です(施設の費用と医療費控除)。施設の領収証に、医療費控除の対象になる金額が書かれています。
よくある質問
- 特養の居住費は、施設によって違いますか?
- 負担限度額認定を受けた第1段階から第3段階②の人は、国が決めた上限の額になります。第4段階の人は施設との契約で決まるため、基準費用額と違う施設があります。
- 入院したら費用はどうなりますか?
- 入院した日は介護サービス費がかからず、居住費は施設との契約によります。部屋を空けておく期間の扱いは、重要事項説明書に書かれています。
出典と前提
最終確認日 2026年11月1日。老人ホーム・介護施設の費用は、公表されている単位数と基準額で計算した目安です。実際の額は、施設がとっている加算、部屋の料金、契約の内容と市区町村の認定で変わります。
- 厚生労働省「指定施設サービス等に要する費用の額の算定に関する基準(平成12年厚生省告示第21号、法令等データベース)」
- e-Gov法令検索「介護保険法(平成9年法律第123号)」
- e-Gov法令検索「介護保険法施行規則(平成11年厚生省令第36号)」
- e-Gov法令検索「指定介護老人福祉施設の人員、設備及び運営に関する基準(平成11年厚生省令第39号)」
- 厚生労働省「介護保険最新情報Vol.1506 令和8年8月からの特定入所者介護(予防)サービス費の見直し等に係る周知への協力依頼について(2026年5月29日)」
- 厚生労働省「介護保険最新情報Vol.1476 指定居宅サービスに要する費用の額の算定に関する基準等の一部を改正する告示(令和8年厚生労働省告示第87号)の公布について(2026年3月13日)」
- 厚生労働省「介護保険最新情報Vol.1481 居住費の負担限度額及び滞在費の負担限度額の一部を改正する告示(令和8年厚生労働省告示第88号)の公布について(2026年3月13日)」
- 厚生労働省「介護サービス情報公表システム「サービスにかかる利用料」」
- 国税庁「No.1125 医療費控除の対象となる介護保険制度下での施設サービスの対価」