所得税は、収入から所得を出し、所得控除を引いた課税所得(1,000円未満切り捨て)に速算表の税率をかけ、復興特別所得税2.1%を足して計算します。年収500万円の独身の会社員なら、令和8年分は91,685円(年末調整では91,600円)です。
このページでは、給与所得と課税所得の出し方を順に説明し、年収300万円・500万円・800万円の3つの例で、表の数字をそのまま追えるように計算を並べています。
1. 給与所得の出し方
会社員の所得は、給与収入から給与所得控除を引いた給与所得です。令和8年分は給与所得控除の最低額が74万円に上がり、収入220万円以下なら一律74万円を引きます。
給与収入が660万円未満のときは、表の計算式ではなく所得税法の別表第五(年末調整等のための給与所得控除後の給与等の金額の表)で給与所得を求めます。国税庁の例では、給与4,390,000円を4,000円単位にそろえた4,388,000円に80%をかけて44万円を引き、給与所得は3,070,400円になります。
| 給与収入 | 令和7年分の給与所得控除 | 令和8年分の給与所得控除 |
|---|---|---|
| 190万円以下 | 65万円 | 74万円 |
| 190万円超220万円以下 | 収入 × 30% + 8万円 | 74万円 |
| 220万円超360万円以下 | 収入 × 30% + 8万円 | 収入 × 30% + 8万円 |
| 360万円超660万円以下 | 収入 × 20% + 44万円 | 収入 × 20% + 44万円 |
| 660万円超850万円以下 | 収入 × 10% + 110万円 | 収入 × 10% + 110万円 |
| 850万円超 | 195万円(上限) | 195万円(上限) |
2. 課税所得の出し方
給与所得に年金や事業の所得を足した合計所得金額から、社会保険料控除、生命保険料控除、配偶者控除、扶養控除、基礎控除などの所得控除を引きます。引いた残りの1,000円未満を切り捨てた額が課税される所得金額(課税所得)で、ここに税率をかけます。
基礎控除の額は合計所得金額で変わり、令和8年分は489万円以下で104万円、655万円以下で67万円、2,350万円以下で62万円です。
3. 速算表で税額を出す
課税所得に、その額が入る段階の税率をかけ、段階ごとの控除額を引きます。たとえば課税所得1,796,000円は5%の段階なので、1,796,000円 × 5% − 0円 = 89,800円です。段階と控除額は所得税の税率と速算表に表でまとめています。
4. 復興特別所得税と端数
住宅ローン控除などの税額控除を引いた後の基準所得税額に2.1%をかけたものが復興特別所得税で、確定申告では1円未満を切り捨てて所得税と合わせます。勤務先の年末調整では、基準所得税額に102.1%をかけて100円未満を切り捨てるため、1円単位の所得税及び復興特別所得税の額より、切り捨てた100円未満の分だけ少なくなります。
計算例: 年収300万円の会社員(独身・40歳未満)
年収300万円の給与所得は2,020,000円で、社会保険料457,728円と基礎控除1,040,000円を引いた課税所得は522,000円です。税率5%の段階に入るため、所得税は26,100円、復興特別所得税を加えると26,648円になります。
同じ年収300万円を令和7年分の決まりで計算すると、年末調整の年税額は34,800円で、令和8年分の26,600円との差は8,200円です。
| 項目 | 年収300万円(令和8年分) |
|---|---|
| 給与収入 | 3,000,000円 |
| 給与所得(給与所得控除の後) | 2,020,000円 |
| 社会保険料控除(目安) | 457,728円 |
| 基礎控除 | 1,040,000円 |
| 所得控除の合計 | 1,497,728円 |
| 課税される所得金額 | 522,000円 |
| 所得税(速算表) | 26,100円(522,000円 × 5% − 0円) |
| 復興特別所得税(2.1%、1円未満切り捨て) | 548円 |
| 所得税及び復興特別所得税の額 | 26,648円 |
| 年末調整で計算した年税額 | 26,600円 |
計算例: 年収500万円の会社員(独身・40歳未満)
年収500万円の給与所得は3,560,000円で、社会保険料723,144円と基礎控除1,040,000円を引いた課税所得は1,796,000円です。税率5%の段階に入るため、所得税は89,800円、復興特別所得税を加えると91,685円になります。
同じ年収500万円を令和7年分の決まりで計算すると、年末調整の年税額は120,500円で、令和8年分の91,600円との差は28,900円です。
| 項目 | 年収500万円(令和8年分) |
|---|---|
| 給与収入 | 5,000,000円 |
| 給与所得(給与所得控除の後) | 3,560,000円 |
| 社会保険料控除(目安) | 723,144円 |
| 基礎控除 | 1,040,000円 |
| 所得控除の合計 | 1,763,144円 |
| 課税される所得金額 | 1,796,000円 |
| 所得税(速算表) | 89,800円(1,796,000円 × 5% − 0円) |
| 復興特別所得税(2.1%、1円未満切り捨て) | 1,885円 |
| 所得税及び復興特別所得税の額 | 91,685円 |
| 年末調整で計算した年税額 | 91,600円 |
計算例: 年収800万円の会社員(独身・40歳未満)
年収800万円の給与所得は6,100,000円で、社会保険料1,164,960円と基礎控除670,000円を引いた課税所得は4,265,000円です。税率20%の段階に入るため、所得税は425,500円、復興特別所得税を加えると434,435円になります。
同じ年収800万円を令和7年分の決まりで計算すると、年末調整の年税額は442,600円で、令和8年分の434,400円との差は8,200円です。
| 項目 | 年収800万円(令和8年分) |
|---|---|
| 給与収入 | 8,000,000円 |
| 給与所得(給与所得控除の後) | 6,100,000円 |
| 社会保険料控除(目安) | 1,164,960円 |
| 基礎控除 | 670,000円 |
| 所得控除の合計 | 1,834,960円 |
| 課税される所得金額 | 4,265,000円 |
| 所得税(速算表) | 425,500円(4,265,000円 × 20% − 427,500円) |
| 復興特別所得税(2.1%、1円未満切り捨て) | 8,935円 |
| 所得税及び復興特別所得税の額 | 434,435円 |
| 年末調整で計算した年税額 | 434,400円 |
令和7年分と令和8年分の違い(3つの例)
基礎控除と給与所得控除の引上げで、同じ年収でも令和8年分の方が所得税が少なくなります。差がいちばん大きいのは、基礎控除が大きく上がった年収の層です。
| 年収 | 令和7年分の基礎控除 | 令和8年分の基礎控除 | 令和7年分の年税額 | 令和8年分の年税額 |
|---|---|---|---|---|
| 300万円 | 880,000円 | 1,040,000円 | 34,800円 | 26,600円 |
| 500万円 | 680,000円 | 1,040,000円 | 120,500円 | 91,600円 |
| 800万円 | 630,000円 | 670,000円 | 442,600円 | 434,400円 |
よくある質問
- 自分の所得税を計算するには?
- 所得税の計算シミュレーションに給与や控除を入れると、このページと同じ手順で計算します。
- 課税所得が0円なら所得税はかかりませんか?
- 課税所得が0円(1,000円未満を含む)なら所得税と復興特別所得税は0円です。源泉徴収された分は、年末調整か確定申告で全額戻ります。
出典と前提
最終確認日 2026年10月31日。所得税の金額は一般的な目安で、実際の税額は勤務先の年末調整や確定申告で決まります。自分の場合の扱いは所轄の税務署(電話相談センター)に、年末調整の内容は勤務先に確認してください。