所得税の税率は、課税所得に応じて5%から45%までの7段階です。税率が上がるのはその段階を超えた部分だけで、課税所得500万円の人の所得税は572,500円、課税所得に対する平均の税率は11.5%です。
速算表の「控除額」は、段階ごとに税率を分けて計算した結果と同じ税額を、1回のかけ算と引き算で出すための数字です。表は平成27年分から変わっておらず、令和7年分と令和8年分も同じです。
所得税の速算表
課税される所得金額は1,000円未満を切り捨てた額です。税額は「課税所得 × 税率 − 控除額」で求め、これに復興特別所得税2.1%が加わります。
| 課税される所得金額 | 税率 | 控除額 |
|---|---|---|
| 1,000円から1,949,000円まで | 5% | 0円 |
| 1,950,000円から3,299,000円まで | 10% | 97,500円 |
| 3,300,000円から6,949,000円まで | 20% | 427,500円 |
| 6,950,000円から8,999,000円まで | 23% | 636,000円 |
| 9,000,000円から17,999,000円まで | 33% | 1,536,000円 |
| 18,000,000円から39,999,000円まで | 40% | 2,796,000円 |
| 40,000,000円から(上限なし) | 45% | 4,796,000円 |
累進課税のしくみ(超えた部分だけ税率が上がる)
累進課税は、所得全体に高い税率をかけるのではなく、段階を超えた部分にだけ高い税率をかけるしくみです。課税所得500万円を段階ごとに分けると下の表のとおりで、合計の572,500円は速算表で計算した500万円 × 20% − 427,500円と同じになります。
そのため、課税所得が段階の境目を1円超えても、税額が急に増えることはありません。増えるのは境目を超えた分にかかる税だけです。
| 課税所得の部分 | 税率 | その部分の税額 |
|---|---|---|
| 195万円以下 | 5% | 97,500円 |
| 195万円超330万円以下 | 10% | 135,000円 |
| 330万円超500万円以下 | 20% | 340,000円 |
| 合計 | 572,500円 |
限界税率と平均税率
限界税率は所得がもう1円増えたときにかかる税率で、平均税率は所得税を課税所得で割った実際の割合です。課税所得900万円の限界税率は33%ですが、平均税率は15.9%にとどまります。
復興特別所得税を含めた実際の負担は、所得税の平均税率の1.021倍で、課税所得6,000万円でも37.8%です。グラフは課税所得ごとの3つの割合を並べています。
| 課税所得 | 限界税率 | 所得税 | 所得税と復興特別所得税 | 平均税率(所得税) | 実際の負担(復興を含む) |
|---|---|---|---|---|---|
| 100万円 | 5% | 50,000円 | 51,050円 | 5.0% | 5.1% |
| 200万円 | 10% | 102,500円 | 104,652円 | 5.1% | 5.2% |
| 300万円 | 10% | 202,500円 | 206,752円 | 6.8% | 6.9% |
| 500万円 | 20% | 572,500円 | 584,522円 | 11.5% | 11.7% |
| 700万円 | 23% | 974,000円 | 994,454円 | 13.9% | 14.2% |
| 900万円 | 33% | 1,434,000円 | 1,464,114円 | 15.9% | 16.3% |
| 1,200万円 | 33% | 2,424,000円 | 2,474,904円 | 20.2% | 20.6% |
| 1,800万円 | 40% | 4,404,000円 | 4,496,484円 | 24.5% | 25.0% |
| 2,500万円 | 40% | 7,204,000円 | 7,355,284円 | 28.8% | 29.4% |
| 4,000万円 | 45% | 13,204,000円 | 13,481,284円 | 33.0% | 33.7% |
| 6,000万円 | 45% | 22,204,000円 | 22,670,284円 | 37.0% | 37.8% |
境目を超えたときの税額
課税所得が330万円の所得税は232,500円、1,000円多い3,301,000円では232,700円で、増えたのは超えた1,000円に20%をかけた200円だけです。速算表の控除額は、この連続した税額になるように決められています。
報酬や料金から差し引かれる源泉徴収の10.21%や20.42%も、所得税率の10%と20%に復興特別所得税の分の102.1%をかけた率で、2027年1月以後も合計の率は変わりません。
住民税と合わせた税率
住民税の所得割は課税所得にかかわらず一律10%のため、所得税と住民税を合わせた限界税率は、最も低い段階で15%、最も高い段階で55%(復興特別所得税を除く)になります。ただし住民税の課税所得は基礎控除などの額が違うため、所得税の課税所得と同じにはなりません。
よくある質問
- 年収が増えると手取りが減ることはありますか?
- 所得税は超えた部分にだけ高い税率がかかるため、所得税だけで手取りが逆転することはありません。手取りが減るのは、社会保険料の加入や扶養から外れることなど、別のしくみによるものです。
- 税率が20%なら所得の20%が税金ですか?
- いいえ。20%は課税所得330万円を超えた部分の税率です。課税所得500万円の平均の税率は11.5%です。
出典と前提
最終確認日 2026年10月31日。所得税の金額は一般的な目安で、実際の税額は勤務先の年末調整や確定申告で決まります。自分の場合の扱いは所轄の税務署(電話相談センター)に、年末調整の内容は勤務先に確認してください。