法務局への申出で基本になる書類は6点です。被相続人の出生から死亡までの戸籍(除籍・改製原戸籍を含む)、被相続人の住民票の除票、相続人全員の戸籍、申出人の本人確認書類、作成した一覧図、申出書です(法務局の案内)。
これに加えて、一覧図に相続人の住所を書くなら相続人の住民票の写しが、申出人以外の人が手続きをするなら委任状などが要ります。戸籍の原本は確認の後に返却されるので、そのまま相続登記や銀行の手続きにも回せます。
被相続人の戸籍と住民票の除票
被相続人の戸籍は、出生の記載がある戸籍から死亡の記載がある戸籍まで、途切れなくそろえます。本籍を移した人や、昭和・平成の戸籍の作り替え(改製)があった人は、複数の市区町村や複数の種類の戸籍にまたがります。除籍謄本と改製原戸籍の手数料は1通750円、戸籍謄本は1通450円です(政令で定める標準額で、実際の額は市区町村の条例によります)。
2024年3月1日からは広域交付により、本籍地でない市区町村の窓口でも請求できます。ただし窓口に本人が出向く必要があり、郵送や代理人による請求には使えません(法務省 戸籍証明書等の広域交付について)。
住民票の除票は、被相続人の最後の住所を証明する書類です。保存期間が過ぎるなどして除票が取れないときは、本籍地で発行される戸籍の附票で代えられます。
相続人の戸籍と住民票
相続人の戸籍は、被相続人が亡くなった日より後の日付で発行された現在の戸籍を用意します。相続人であることと、その時点で生存していることを示すためです。被相続人と同じ戸籍に載っている子は、その戸籍で兼ねられます。
相続人の住民票の写しは、一覧図に相続人の住所を記載する場合だけ添えます。住所を書かない一覧図なら不要です。後で相続登記に一覧図の写しを使う予定があり、登記を受ける相続人の住所が一覧図に入っていると、登記の添付書類としても扱いやすくなります。
申出人の本人確認書類と申出書
申出人の本人確認書類は、運転免許証やマイナンバーカード(表面)のコピーなどです。コピーには「原本と相違ない」と書き、申出人が記名します。住民票の写しを本人確認書類として出す方法もあります。
申出書は法務局が公開している様式を使います。被相続人の氏名と最後の住所、申出人の氏名と住所、写しの必要通数、利用目的(不動産登記、預貯金の払戻し、相続税申告など)、交付を受ける方法(窓口か郵送か)を記入します。
代理人が申し出るときの委任状
申出人の代わりに手続きできる代理人は、申出人の親族か、弁護士、司法書士、税理士、行政書士などの資格者に限られます。親族が代理人になるときは、委任状と、申出人との親族関係がわかる戸籍謄本を添えます。
資格者が代理人になるときは、委任状に加えて、資格者であることを示す書類(資格者団体の証明書の写しなど)を出します。委任状の文面は、委任する内容として「法定相続情報一覧図の保管及び一覧図の写しの交付の申出」と写しの受領を書くのが法務局の示す形です。委任状の作成には委任状メーカーが使えます。
書類をそろえる順番
最初に被相続人の死亡の記載がある戸籍を取り、そこに書かれた従前の本籍をたどって古い戸籍を順に請求していきます。被相続人の戸籍がそろうと子の有無が確定するので、その後で相続人の戸籍を取ると重複が出ません。
郵送で申し出るときは、書類一式に返信用の封筒と切手を同封します。戸籍の原本の返却と写しの送付が、この封筒で届きます。
よくある質問
- 戸籍は原本を出しますか、コピーで足りますか。
- 原本を提出します。法務局が内容を確認した後、写しの交付とあわせて原本を返却します。返却された戸籍は相続登記や金融機関の手続きにも使えます。
- 住民票の除票が取れないときはどうしますか。
- 被相続人の本籍地の市区町村で戸籍の附票を請求し、除票の代わりに添付します。附票にも最後の住所が記録されています。
- 申出人は相続人の誰でもよいですか。
- 相続人であれば誰でも申出人になれます。申出人の本人確認書類を添え、一覧図には申出人であることを表示します。申出人が亡くなった相続人の相続人という場合もあります。
出典
最終確認日 2026年10月15日。法律の条文は e-Gov 法令検索、手続きは各機関のページで確かめています。