法定相続情報一覧図は、亡くなった人(被相続人)とその相続人の関係を1枚にまとめた図です。戸籍一式と一緒に登記所(法務局)へ申し出ると、登記官が内容を確かめて認証文を付けた写しを交付します。手数料はかからず、写しは必要な通数を請求でき、法務局は一覧図を5年間保管します(法定相続情報証明制度)。
この制度は2017年5月29日に始まりました。銀行が3行、証券会社が1社、不動産が1件ある相続では、戸籍の束を窓口ごとに出し直すと返却を待つ時間が重なります。一覧図の写しを複数通そろえておけば、各窓口に同時に提出できます。
入力した氏名や住所はこのページの中だけで図にし、どこにも送らず、保存もしません。ページを閉じると消えます。
被相続人
相続人
関係を選び、続柄は戸籍のとおり(妻、長男、長女、二男など)に書きます。相続放棄をした人も載せます。孫・甥姪は「親の行」に、亡くなった子・兄弟姉妹の行番号を入れます。
| 関係 | 続柄の表記 | 氏名 | 生年月日 | 住所 | 死亡日(代襲の元の人) | 親の行 |
|---|
申出人と作成者
PDFは、印刷の画面で送信先を「PDFに保存」にすると作れます。A4縦・余白なしで1枚に収まるようにしています。
申出に必要な書類のチェックリスト
法務局の案内(法定相続情報証明制度)にもとづく一覧です。チェックはこのページの中だけで使い、保存されません。
一覧図の様式と記載例の配置
用紙はA4縦の白い紙で、法務局の記載例に沿って作ります。上の方に被相続人の氏名、最後の住所、生年月日、死亡年月日を書きます。最後の住所は住民票の除票に記載された住所です。被相続人の最後の本籍も書けます。
被相続人の下に線を引き、相続人を並べます。相続人ごとに氏名、続柄、生年月日を記載し、住所は書くかどうかを選べます(任意)。住所を書く場合は、相続人の住民票の写しを添えます。図の下の方には申出人の表示(申出人であることの記載)と、作成日、作成者の住所と記名を入れます。
用紙の下部には、登記官が認証文を入れるための余白を空けておきます。法務局の記載例では、下から約5センチの範囲に文字を書かない形になっています。手書きでもパソコンで作成したものでも受け付けられます。
続柄の書き方
続柄は被相続人から見た関係で書きます。配偶者は「妻」または「夫」、子は「子」と書く方法と、「長男」「長女」「次男」のように戸籍の記載に合わせて書く方法があり、法務局の記載例にはどちらの形も示されています。
孫が代襲相続人になるときは「孫」と書き、先に亡くなった子(被代襲者)も図に残して死亡年月日を添えます。兄弟姉妹が相続人なら「兄」「妹」のように記載し、被相続人の父母を図の上部に置いて線でつなぐ形になります。
相続放棄した人も図に残る
家庭裁判所で相続放棄をした相続人も、一覧図には相続人として記載します。一覧図は戸籍の記載から読み取れる法定相続人を示すもので、放棄や遺産分割の結果は反映されません。
このため、不動産の名義変更などで放棄した人を除く必要があるときは、一覧図の写しとは別に家庭裁判所の相続放棄申述受理証明書を提出します。相続人の範囲そのものは相続人の範囲と順位で確認できます。
申出から写しの交付までの流れ
1つ目の段階は戸籍集めです。被相続人の出生から死亡までの連続した戸籍と、相続人全員の現在の戸籍を取ります(戸籍の集め方)。2つ目に一覧図を作り、3つ目に法務局の様式の申出書を書きます。
4つ目に登記所へ提出します。申出先は、被相続人の本籍地、被相続人の最後の住所地、申出人の住所地、被相続人名義の不動産の所在地のいずれかを管轄する登記所から選べます。窓口に持参するほか、郵送でも申し出られます。
5つ目が写しの交付です。登記官が戸籍と一覧図を照らし合わせ、認証文付きの写しを交付します。提出した戸籍の原本は返却されます。郵送で受け取るときは返信用封筒と切手を同封します。保管期間の5年以内であれば、写しの再交付も申し出られます。
一覧図の写しが使える手続き
相続登記では、戸籍一式の代わりに一覧図の写しを添付できます(相続登記の手続き)。銀行や信用金庫の預貯金の解約、証券口座の移管、年金の手続きでも、戸籍の束に代えて提出できる窓口が多くあります。
相続税の申告書にも、戸籍謄本の代わりに一覧図の写しを添付できます。ただし実子と養子の区別がわかる記載であることが求められ、続柄を「子」とだけ書いた写しでは、養子がいる場合に戸籍の提出を別に求められることがあります。
よくある質問
- 一覧図の写しは何通までもらえますか。
- 通数の上限はなく、手続きに使う分をまとめて請求できます。手数料はかかりません。窓口が5か所あれば5通を請求しておく、という使い方ができます。
- 一覧図は手書きでも受け付けられますか。
- 受け付けられます。黒色の筆記具で、文字が読み取れるように書きます。A4縦の用紙を使い、下の余白を空けておくことは手書きの場合も同じです。
- 相続人の一人が一覧図の作成後に亡くなったらどうなりますか。
- 一覧図は被相続人ごとに作ります。相続人が後から亡くなった場合(数次相続)は、その人を被相続人とする一覧図を別に作って申し出ます。最初の一覧図はそのまま使えます。
出典
最終確認日 2026年10月15日。法律の条文は e-Gov 法令検索、手続きは各機関のページで確かめています。