そろばんノート

退職後の手続きとお金

退職後の国民健康保険が安くなる制度

厚生労働省と各区の案内、令和8年度の基準による目安。

最終確認日 2026年10月14日

会社を辞めて国民健康保険に入った人の保険料が安くなる制度は、主に2つあります。倒産や解雇、雇い止めなどで離職した人の「非自発的失業者の軽減」と、世帯の所得が一定以下のときの「法定軽減(7割・5割・2割)」です。非自発的失業者の軽減では、前の年の給与所得を100分の30として保険料を計算します(厚生労働省)。

非自発的失業者の軽減

対象は、離職日の時点で65歳未満で、雇用保険の特定受給資格者(倒産・解雇など)または特定理由離職者(雇い止めや、病気などの正当な理由のある自己都合退職など)と認められた人です。軽減される期間は、離職日の翌日の属する月から、その翌年度の末までです。申請には、ハローワークで発行される雇用保険受給資格者証(または受給資格通知)を、住んでいる市区町村の窓口に持っていきます(新宿区)。

東京23区で前の年の給与収入が500万円の39歳の1人世帯なら、通常の年額398,227円が、軽減を受けると134,572円になります。給与所得以外の所得(事業所得など)は軽減の対象になりません。

法定軽減(7割・5割・2割)の基準(令和8年度)

世帯主と国民健康保険の加入者の所得の合計(軽減判定所得)が基準以下なら、均等割と平等割が軽減されます。7割軽減は43万円(給与所得者や年金所得者が2人以上いれば、1人増えるごとに10万円を加算)、5割軽減はこれに加入者1人あたり31万円、2割軽減は1人あたり57万円を加えた額が基準です(厚生労働省)。この軽減は、所得の申告をしていれば申請はいらないのが一般的です。

加入者の数7割軽減5割軽減2割軽減
1人430,000円以下740,000円以下1,000,000円以下
2人430,000円以下1,050,000円以下1,570,000円以下
3人430,000円以下1,360,000円以下2,140,000円以下
4人430,000円以下1,670,000円以下2,710,000円以下

所得の申告を忘れずに

前の年に所得がなかった人や、退職して収入が少なかった人も、住民税の申告(または確定申告)をしていないと、所得がわからないため軽減が受けられないことがあります。会社を辞めて年末調整を受けなかった年は、確定申告で源泉徴収された所得税が戻る場合もあるので、申告をしておくと二重に得になります。

このほか、出産する人は出産予定月の前月から4か月間(多胎は6か月間)の所得割と均等割が免除されます(令和6年1月から、世田谷区)。災害や収入の大きな減少で保険料の支払いが難しいときは、市区町村独自の減免の制度がある場合もあります。

よくある質問

自己都合で辞めた場合も軽減されますか?
正当な理由のある自己都合退職として特定理由離職者と認められた場合は対象です。それ以外の自己都合退職は、非自発的失業者の軽減の対象になりません。
軽減はいつ申請すればいいですか?
ハローワークで受給資格者証を受け取った後、なるべく早く市区町村の窓口で申請します。

軽減の計算例

非自発的失業者の軽減では、前の年の給与所得が300万円なら、90万円として計算します。基礎控除43万円を引いた47万円に所得割がかかり、軽減の判定所得も90万円で判定するため、1人世帯なら2割軽減の基準(43万円と57万円の合計100万円)以下となり、均等割も2割軽減されます。

計算の前提と出典

最終確認日 2026年10月14日。ここに出る金額と日付は、公表されている料率とルールで出した目安です。実際の保険料と税額は市区町村や保険者(協会けんぽ・健康保険組合)が、手続きの扱いは会社と各窓口が決めます。このページは、どなたかが対象になるかどうかを判断するものではありません。