そろばんノート

ふるさと納税のしくみと上限

ふるさと納税の上限(限度額)の計算方法

総務省の控除の説明と地方税法第37条の2による計算。

最終確認日 2026年10月16日

ふるさと納税の上限は、住民税所得割額の20%を、特例分の割合(90%から所得税率×1.021を引いた率)で割り、2,000円を足した額です。年収600万円で配偶者控除のある会社員なら、所得割269,200円から計算して69,000円が目安です。

特例分が住民税所得割額の2割を超えると、3つの控除を合計しても全額が控除されず、実質負担が2,000円を超えると総務省は説明しています(税金の控除について、2026年10月16日確認)。

上限の式と特例分の割合

式で書くと、上限 = 住民税所得割額 × 20% ÷(90% − 所得税率 × 1.021)+ 2,000円 です。所得税率は、所得税の課税所得ではなく、住民税の課税総所得金額から人的控除差調整額を引いた額で決めます。割合は、その額が195万円以下なら84.895%、330万円以下なら79.79%、695万円以下なら69.58%、900万円以下なら66.517%です(広島市の表)。

人的控除差調整額は、所得税と住民税の人的控除の差の合計に、所得税の基礎控除額から48万円を引いた額を足したものです(地方税法第37条の2)。令和8年分の所得税は基礎控除が最大104万円なので、56万円が加わります。

年収600万円・配偶者控除ありの計算

給与所得は4,360,000円、社会保険料は881,400円の目安で、住民税の課税所得は2,718,000円、所得割は269,200円です。課税所得から人的控除差調整額660,000円を引いた2,058,000円は195万円超330万円以下の区分で、特例分の割合は79.79%です。上限は53,840円 ÷ 79.79% + 2,000円 = 69,477円で、1,000円未満を切り捨てて69,000円になります。

控除が足りなくなる場合

上限は特例分の20%で決まるのがふつうですが、寄附額が総所得金額等の30%(住民税の基本分)や40%(所得税)を超えると、その部分も控除されません。また、住宅ローン控除で所得税がほとんど残っていない人が確定申告をすると、所得税の分が戻りきらず、自己負担が2,000円を超えることがあります。この場合はワンストップ特例のほうが有利になることがあります。

詳細シミュレーションの使い方

計算ツールでは、年収または所得、配偶者と扶養する家族の年齢、生命保険料、iDeCo、医療費控除、住宅ローン控除を入れると、上限と内訳、上限を決めている条件が表示されます。寄附する予定の額を入れると、その額の自己負担も確かめられます。源泉徴収票や住民税の決定通知書の数字を使うと、目安の精度が上がります。

よくある質問

住民税の決定通知書から上限を出せますか?
通知書の所得割額(市民税と県民税の合計)に20%をかけ、所得税率に応じた割合で割って2,000円を足すと、前の年の所得での上限の目安になります。今年の年収が変わる場合は調整します。
なぜ所得税率で割るのですか?
特例分は、寄附額から2,000円を引いた額のうち、所得税と住民税の基本分で控除しきれない残りを受け持つためです。所得税率が高いほど特例分の割合は小さくなり、上限は大きくなります。
上限を超えると何が起きますか?
特例分が所得割の20%で止まり、超えた分は基本分の10%と、確定申告なら所得税の分だけが控除されます。所得税率によって違いますが、超えた額のおよそ5割から9割が自己負担になります。

計算の前提と出典

最終確認日 2026年10月16日。ここに出る金額は、総務省と国税庁が示す計算式と、令和8年分の所得税・令和9年度分の住民税の控除で出した目安です。実際の控除額は、住民税はお住まいの市区町村、所得税は確定申告の内容で決まります。このページは、どなたかの税額や控除の可否を判断するものではありません。