そろばんノート

医療費控除のやり方と対象

補聴器の医療費控除

補聴器の購入費用は、補聴器相談医が「補聴器適合に関する診療情報提供書(2018)」で診療や治療のために直接必要だと証明した場合に、一般的な水準を著しく超えない部分が医療費控除の対象になります。提供書のない購入は対象外です。

この金額は2026年10月18日時点のものです。

最終確認日 2026年10月18日

条件は診療情報提供書

国税庁は平成30年4月16日の個人課税課情報(第3号)で、医師による診療や治療のために直接必要な補聴器の購入費用は、一般的に支出される水準を著しく超えない部分が医療費控除の対象になると答えています。直接必要かどうかは診療をしている医師の判断によるとし、その証明に使うのが「補聴器適合に関する診療情報提供書(2018)」です。

提供書は、学会が認定した補聴器相談医が、耳の医学的な情報や聞こえの状態を書いて患者に渡すものです。補聴器を必要とする主な場面の欄に「医師等による診療や治療を受けるために直接必要」とあり、ここで必要性が証明されている場合に購入費用が対象になります。

この情報は厚生労働省からの照会に答えたもので、提供書に診療や治療と補聴器の関係を書く項目が設けられたことを受けて出されました。提供書は、新しく使い始めるときだけでなく、買い替え(更新)のときにも使う様式です。国税庁の手引きでも、治療に直接必要でない眼鏡や補聴器の購入費用は対象外の例として挙げられています。

費用医療費控除
補聴器の購入費用(提供書で直接必要と証明)対象(一般的な水準を著しく超えない部分)
提供書のない補聴器の購入対象外
補聴器相談医の診察料診療の対価として対象
電池や修理代国税庁の情報は触れていない

購入から申告までの手順

  1. 補聴器相談医の診察を受け、補聴器が診療や治療のために直接必要かどうかを相談します。
  2. 必要と判断されたら、補聴器適合に関する診療情報提供書(2018)を書いてもらいます。提供書は認定補聴器専門店・認定補聴器技能者にあてた様式です。
  3. 提供書を持って補聴器を選び、購入します。領収書は、購入した人の名前と金額がわかるものを受け取ります。
  4. 医療費控除の明細書に、医療を受けた方の氏名、購入先、医療費の区分(その他の医療費)、購入費用を書きます。
  5. 提供書の写しと領収書を一緒に保管し、税務署から聞かれたときに説明できるようにします。

電池や修理代の扱い

提供書の様式には、新規の適合や更新のほかに修理の欄もありますが、国税庁の情報が対象として示しているのは補聴器の購入費用です。電池や修理代には触れていないので、含めたいときは住所地の税務署に確かめてください。補聴器と同じ領収書に電池や付属品が含まれているときは、内訳を分けておくと説明しやすくなります。

医療費控除の額は、補聴器の費用を含むその年の医療費から10万円(総所得金額等が200万円未満ならその5%)を引いた額です。年金収入が中心で総所得金額等が200万円未満の人は、引く額が10万円より小さくなります。

例医療費差し引く額控除額
総所得金額等150万円300,000円75,000円225,000円
総所得金額等250万円300,000円100,000円200,000円

よくある質問

家族の補聴器を買ったときは?
生計を一にする家族の補聴器なら、代金を払った人の医療費として申告できます。提供書は補聴器を使う本人が診察を受けて書いてもらいます。
提供書をもらう前に買った補聴器は?
国税庁の情報は、提供書で直接必要であることが証明されている場合を対象としています。購入前に補聴器相談医の診察を受け、提供書をもらってから買う順番が確実です。
集音器も対象になりますか?
国税庁の情報が対象としているのは、提供書で必要性が証明された補聴器の購入費用です。それ以外の機器は、治療のために直接必要なものかどうかで判断されるので、税務署に確かめます。

出典と計算の前提

最終確認日 2026年10月18日。金額は、このページに書いた決まりで計算した目安です。医療費控除の対象になるか、いくら控除できるかは税務署が判断します。このページは一般的な情報で、個別の判断は住所地の税務署で確かめてください。高額療養費などの給付は、加入している保険者が決めます。