そろばんノート

医療費控除のやり方と対象

医療費控除のやり方と対象

医療費控除は、本人と生計を一にする家族のために1年間に払った医療費から、保険金などで補填される分と10万円(総所得金額等が200万円未満ならその5%)を引いた額を、最高200万円まで所得から差し引ける制度です。確定申告書に医療費控除の明細書を付けて出すと、所得税が戻り、翌年度の住民税も軽くなります。

この金額は2026年10月18日時点のものです。

最終確認日 2026年10月18日

いくら戻るかは医療費控除の計算ツールに年収と医療費を入れると、所得税と住民税の両方の目安が出ます。たとえば給与の年収500万円で、その年の医療費が30万円なら、控除額は200,000円、戻る額の目安は所得税と住民税を合わせて30,210円です。明細書は明細書メーカーで、領収書を見ながら作れます。

医療費控除のやり方

医療費控除を受けるまでの流れは、次の5つの手順です。

  1. 1月1日から12月31日までに払った医療費の領収書と、健康保険から届いた医療費通知を集めます。自分の分だけでなく、生計を一にする配偶者や親族のために払った分も合わせられます。
  2. 高額療養費、生命保険の入院給付金、出産育児一時金など、医療費を補填するお金を受け取ったかを確かめます。これらはその給付の目的になった医療費から差し引きます。
  3. 医療費控除の明細書を作ります。作り方は、明細書メーカー、国税庁の医療費集計フォーム、マイナポータル連携、医療費通知の4つを組み合わせられます。
  4. 確定申告書に明細書を付けて税務署に出します。医療費控除は会社の年末調整では受けられないので、会社員も確定申告が要ります。
  5. 領収書は確定申告書に付けずに、自宅などで5年間保管します。還付を受けるための申告は、対象の年の翌年1月1日から5年間出せます。

明細書の4つの作り方

どの方法でも、最後は確定申告書と一緒に出す医療費控除の明細書になります。保険診療の分はマイナポータル連携や医療費通知でまとめ、通院の交通費や市販薬、自由診療の分は明細書メーカーや集計フォームで足す、という組み合わせもできます。

方法向いている人特徴
このサイトの明細書メーカー領収書を手元で整理したい人人ごと・支払先ごとの小計、A4の控え、集計フォームの列のCSV
国税庁の医療費集計フォーム(Excel)Excelで入力したい人995件まで、作成コーナーで読み込む、セルフメディケーション税制では使えない
マイナポータル連携マイナンバーカードがある人2月9日以降、保険診療分を自動入力、交通費などは追加で入力
医療費通知(医療費のお知らせ)健康保険から通知が届いた人明細書の通知の欄に合計を書く、通知の分は明細に書かない

対象になる費用・ならない費用の例

医療費控除の対象は、医師や歯科医師の診療・治療の対価、治療のための医薬品、通院費などです。迷いやすい費用の扱いは、それぞれのページで国税庁の説明をもとにまとめています。全体の一覧は対象になるもの・ならないものの一覧で見られます。

費用対象になる例対象にならない例
インプラント治療のためなら自由診療でも対象デンタルローンの金利・手数料は対象外
歯列矯正成長段階の子どもの不正咬合などは対象見た目をよくするための矯正は対象外
補聴器補聴器相談医の提供書で証明されたとき提供書のない購入
通院の交通費電車・バス、公共交通機関が使えないときのタクシー自家用車のガソリン代・駐車場代
出産検診・分娩・入院、通常の交通手段が困難なときのタクシー里帰りの帰省の交通費、身の回り品

セルフメディケーション税制とはどちらか一方

対象の市販薬を年12,000円を超えて買った人は、通常の医療費控除のかわりにセルフメディケーション税制を選べますが、同じ年に両方は使えません。医療費控除の明細書で控除を受ける人はセルフメディケーション税制を受けられず、集計フォームもセルフメディケーション税制では使えません。

通常の医療費控除は、補填される金額を引いた医療費から10万円(総所得金額等が200万円未満ならその5%)を引いた額で、上限は200万円です。

このテーマのページ

ページ内容
医療費控除の明細書メーカー領収書を入力して小計・控除額・CSV
インプラントの医療費控除自由診療でも治療目的なら対象、デンタルローンは契約した年
歯列矯正の医療費控除子どもの不正咬合は対象、大人は目的しだい、分割払いの年
補聴器の医療費控除補聴器相談医の診療情報提供書(2018)が条件
医療費控除の交通費電車・バス、タクシー、ガソリン代、付き添い、明細書の書き方
出産の医療費控除検診・分娩・入院、出産育児一時金を差し引く計算、年をまたぐとき
マイナポータル連携のやり方2月9日以降に取得、自動入力、手入力が要るもの
高額医療費控除とは高額療養費と医療費控除の違い、両方使う順番

よくある質問

家族の医療費は、誰の申告に入れますか?
生計を一にする配偶者や親族のために払った医療費は、実際に払った人の申告にまとめて入れます。所得税の税率は所得によって5%から45%まで違うので、同じ医療費でも、誰が払ったかで戻る額が変わります。
医療費が10万円に届かない年は、受けられませんか?
総所得金額等が200万円未満の人は、10万円ではなく総所得金額等の5%を超えた分が対象になります。たとえば総所得金額等が150万円の人なら、7万5千円を超えた分です。
去年の分を出し忘れました。
還付を受けるための申告は、対象の年の翌年1月1日から5年間出せます。過去の年の分は、その年の様式と手引きで作ります。

出典と計算の前提

最終確認日 2026年10月18日。金額は、このページに書いた決まりで計算した目安です。医療費控除の対象になるか、いくら控除できるかは税務署が判断します。このページは一般的な情報で、個別の判断は住所地の税務署で確かめてください。高額療養費などの給付は、加入している保険者が決めます。