医療費控除の交通費
通院のための電車・バス代は医療費控除の対象で、領収書が出ない運賃は通院日と金額を記録しておけば説明できます。タクシー代は電車やバスが利用できないときだけ対象で、自家用車のガソリン代と駐車場代は対象外です。
この金額は2026年10月18日時点のものです。
最終確認日 2026年10月18日
電車・バスは対象、ガソリン代は対象外
国税庁のNo.1122は、医師などの診療を受けるための通院費を医療費控除の対象とし、電車やバスなどの公共交通機関が利用できない場合を除いてタクシー代は対象外、自家用車で通院するときのガソリン代や駐車場の料金も対象外としています。通院費は、治療を受けるために通常必要なものに限られます。
家族や親類に付添いを頼み、付添料という名目でお金を払っても対象外です。一方、No.1128では、子どもの通院に付添人が必要なときは付添人の交通費も通院費に含めるとしています。
| 交通費 | 医療費控除 | メモ |
|---|---|---|
| 電車・バス | 対象 | 領収書がなければ日付と運賃を記録 |
| タクシー(電車やバスが利用できないとき) | 対象 | No.1122 |
| タクシー(電車やバスが利用できるとき) | 対象外 | |
| 自家用車のガソリン代・駐車場代 | 対象外 | |
| 子どもの通院の付添人の電車・バス代 | 対象 | 付添人が必要な場合(No.1128) |
| 家族に払う付添料 | 対象外 | 付添料の名目でも対象外 |
| 出産の入院のタクシー(通常の交通手段が困難) | 対象 | No.1124 |
| 里帰り出産のための帰省の交通費 | 対象外 | No.1124 |
領収書がない運賃は記録で説明する
電車やバスの運賃は領収書が出ないことが多いので、No.1128は通院日と金額を確認できる書類(診察券など)を残しておくこと、No.1124は家計簿などに記録して実際にかかった費用を説明できるようにしておくことを案内しています。
下の表は、国税庁の手引きの記入例と同じ形の記録です。日付、行き先、経路、往復の運賃を書き、診察券の受診日と合わせておくと、あとで聞かれたときに説明できます。
| 日付 | 行き先 | 経路 | 運賃 |
|---|---|---|---|
| 2月18日 | ○△病院(診療) | JR・○○バス 往復 | 780円 |
| 5月28日 | ○△病院(診療) | JR・○○バス 往復 | 780円 |
| 合計 | 1,560円 |
記録しておく項目
記録には、通院した日、医療機関の名前、使った交通機関と区間、往復の運賃を書きます。家族の通院もあるときは誰の通院かも書いておくと、明細書の医療を受けた方の欄に分けやすくなります。
タクシーを使った日は、電車やバスを使えなかった理由(その日の症状など)もメモしておくと、あとで説明できます。No.1122は、通院費のほかに医師などの送迎費も対象に挙げています。1回の運賃は少なくても、通院の回数が多いと1年で大きな額になります。
明細書の書き方
通院費は、医療費控除の明細書の医療費の区分で「その他の医療費」にチェックします。手引きでは、乗り継ぎで支払先が複数ある場合も「JR、○○バス」のようにまとめて書いてよいとされていて、上の例なら1行に1,560円と書けます。
医療を受けた方の欄は、通院した本人の氏名です。子どもの付添人の運賃も、医療を受けた子どもの行にまとめます。マイナポータル連携や医療費通知には交通費は載らないので、明細として自分で足します。
よくある質問
- 遠くの病院に新幹線で通ったときは?
- 対象は治療を受けるために通常必要な通院費なので、その病院で治療を受ける必要があり、新幹線がふつうの経路ならその運賃を入れられます。経路や料金が通常必要な範囲かどうか迷うときは、税務署に確かめます。
- ICカードで払った運賃の記録は?
- 交通系ICカードの利用履歴を印字しておくと、記録の裏づけになります。古い履歴は見られなくなることがあるので、早めに印字するか、通院のたびに家計簿などに書いておきます。
- 入院するときのタクシー代は?
- 出産で入院するときに、電車やバスなど通常の交通手段によることが困難でタクシーを使った場合は対象になると、No.1124にあります。ほかの入院でも、公共交通機関が利用できない状態なら同じ考え方です。
出典と計算の前提
最終確認日 2026年10月18日。金額は、このページに書いた決まりで計算した目安です。医療費控除の対象になるか、いくら控除できるかは税務署が判断します。このページは一般的な情報で、個別の判断は住所地の税務署で確かめてください。高額療養費などの給付は、加入している保険者が決めます。