入院の医療費控除
入院の費用は、部屋代や病院で出る食事代を含めて医療費控除の対象です。本人や家族の都合だけで選んだ個室の差額ベッド代、身の回り品、お礼は対象外で、入院給付金を受け取ったらその入院の医療費から差し引きます。
この内容は2026年10月28日時点のものです。
最終確認日 2026年10月28日
国税庁 No.1126 は、入院の費用について、病院で出る食事は入院代に含まれるので対象、身の回り品や医師へのお礼は対象外、本人や家族の都合だけで個室に入ったときの差額ベッドの料金は対象外と、具体例を挙げて説明しています。部屋代や食事代のように入院に通常必要な費用は、医療費に含まれます(所得税基本通達73-3)。
| 費用 | 医療費控除 | 根拠 |
|---|---|---|
| 入院の部屋代、病院で出る食事代 | 対象 | 国税庁 No.1126 |
| 出前や外食、おやつなど病院の食事以外 | 対象外 | 国税庁 質疑応答事例 |
| 本人や家族の都合だけで選んだ個室の差額ベッド代 | 対象外 | 国税庁 質疑応答事例 |
| 頼んだ付添人に払う付添料(所定の料金) | 対象 | 国税庁 No.1126 |
| 家族や親類に払う付添料・謝礼 | 対象外 | 国税庁 質疑応答事例 |
| 付き添う家族の食事代 | 対象外 | 国税庁 質疑応答事例 |
| 寝巻きや洗面具などの身の回り品 | 対象外 | 国税庁 No.1126 |
| 医師や看護師へのお礼 | 対象外 | 国税庁 No.1126 |
差額ベッド代
国税庁の質疑応答事例「差額ベッド料」は、自己の都合によりその個室を使用するなどの場合に支払う差額ベッド料は、医療費控除の対象にならないとしています。希望して個室に入った場合や、空きがあったので個室を選んだ場合がこれに当たります。
病院の都合や治療上の必要で個室に入った場合について、国税庁が対象になると明言した例は見当たりません。入院に通常必要な部屋代は医療費に含まれるという通達の考え方があるので、個室に入った理由がわかる病院の説明書類を残しておくと説明しやすくなります。
付き添いの費用
看護のために付添人を頼んだときの付添料は、療養上の世話を受けるための費用として対象です。所定の料金以外の心付けは除かれます。家族や親類に付添料の名目でお金を払っても、対象にはなりません(国税庁 No.1122)。
付き添う家族の交通費は、場面で扱いが分かれます。患者を一人で通院させるのが危険な場合の付添人の交通費は、通院のために通常必要なものに限り対象ですが、入院している子どもの世話をするために親が病院へ通う交通費は対象外です(質疑応答事例)。
入院給付金を受け取ったとき
生命保険の入院給付金や健康保険の高額療養費を受け取ったときは、その入院の医療費から差し引きます。入院給付金が入院費を上回っても、余りをほかの医療費から引く必要はありません(国税庁 No.1126)。計算の例は医療費控除と保険金・給付金のページにまとめています。
明細書の書き方
入院費は明細書の医療費の区分を「診療・治療」にし、補填される金額の欄に入院給付金や高額療養費の額を書きます。付添人に払った料金は、一般的には「その他の医療費」の区分に書きます。
入院した年は、通院や薬代と合わせると10万円を超えることが多くなります。たとえば給与の年収500万円で、その年に払った医療費が45万円、補填される金額が20万円なら、控除額は150,000円、戻る額の目安は所得税と住民税を合わせて22,657円です(医療費控除の計算ツールと同じ計算、単身・給与のみ・東京都・40歳未満の社会保険料)。
よくある質問
- 入院中のテレビカードや日用品の費用は?
- 治療のための費用ではないので、身の回り品と同じく対象外です。病院の窓口で払った額でも、入院代と分けて考えます。
- 差額ベッド代は、病院から個室しか空いていないと言われた場合も対象外ですか?
- 国税庁が対象外としているのは、本人や家族の都合で個室を使った場合の差額ベッド料です。病院側の事情で個室になった場合を対象と明言した国税庁の例は見当たらないため、そのときの病院の説明を書類で残しておくと説明しやすくなります。
出典と前提
最終確認日 2026年10月28日。このページは、国税庁の説明と法令にもとづく一般的な説明で、個別の事情を判断するものではありません。自分の支出が対象になるかどうかは、住所地の税務署(電話相談センター)で確かめられます。