連帯債務・ペアローンの住宅ローン控除
夫婦や親子で住宅を共有したり、ローンを一緒に組んだりした場合は、それぞれが受けられる住宅ローン控除の額が持分と負担割合で決まります。
この内容は2026年10月23日時点のものです。
最終確認日 2026年10月23日
夫婦の連帯債務では、内部で決めた負担割合に応じて、それぞれが自分の持分の範囲で住宅ローン控除を受けます。ペアローンはローンが2本なので、それぞれが自分のローンの年末残高で受けます(国税庁 質疑応答事例)。
連帯債務の計算の例
国税庁の質疑応答事例では、購入代金4,500万円の住宅を夫婦2分の1ずつの共有にし、頭金500万円を持分どおりに出し、借入金4,000万円を夫6対妻4で負担する例を挙げています。夫が負担する借入金は2,400万円ですが、自分の持分を取得するための額は2,000万円なので、夫の控除の対象は2,000万円です。妻の対象は、実際に負担する1,600万円になります。
夫が妻の分として負担した400万円は、夫から妻への贈与として扱われます。負担割合は、所得などに応じて合理的に決める必要があります。
単独所有で連帯債務のとき
住宅が夫の単独名義で、ローンだけ夫婦の連帯債務にしている場合は、原則として借入金の総額が夫の控除の対象になります(国税庁 質疑応答事例)。妻は住宅の持分がないので、連帯債務者であっても控除を受けられません。
持分と取得対価の上限
共有の住宅では、住宅全体の取得対価に自分の持分の割合を掛けた額が、その人の取得対価になります。借入金がこれを超えるときは、この額が控除の計算の上限です(国税庁 質疑応答事例)。持分と負担割合が大きくずれていると、控除の対象にならない借入金が出たり、贈与の問題が起きたりするので、登記の前に持分を決めておきます。
ペアローンのとき
ペアローンは、夫婦がそれぞれ自分名義のローンを組み、互いに相手のローンの連帯保証人になる形が一般的です。年末残高等証明書もそれぞれに届き、各自が自分のローンの残高と自分の持分の取得対価の少ない方で控除を計算します。連帯保証人になっていても、相手のローンの残高は自分の控除に入りません。
申告書の書き方
連帯債務がある場合は、計算明細書に加えて「(付表)連帯債務がある場合の住宅借入金等の年末残高の計算明細書」を使います(国税庁 No.1211-1)。付表に負担割合を書くと、自分の分の年末残高が計算されます。床面積は、共有持分を掛けずに建物全体の面積で判断するので、2人で持っていても50㎡の判定は1つの建物として行います。夫婦それぞれが1年目に確定申告をし、2年目からは各自の勤め先で年末調整を受けます。
よくある質問
- 負担割合はどう決めればいいですか?
- 収入や頭金の出し方に応じて、実際に返済する割合で決めるのが一般的です。毎年の返済を誰の口座からしているかとも合うようにしておきます。
- 妻が育休中で所得税が少ないときは?
- 妻の控除額が妻の所得税を上回ると、残りは住民税から引かれ、それでも引ききれない分は戻りません。持分と負担割合を決めるときに、それぞれの税額も考えておきます。
- 離婚して持分を移したら?
- 財産分与で住宅を取得した場合などは、個別の事情で扱いが変わります。税務署か税理士に相談してください。
出典と前提
最終確認日 2026年10月23日。令和8年度税制改正後の一般的な説明と計算の目安で、個別の判断は税務署・税理士へご確認ください。控除を受けられるかどうかと控除額は、確定申告書と計算明細書、証明書の内容で決まります。