住宅ローン控除のよくある疑問
住宅ローン控除を受けている途中で、返済のしかたや住む場所が変わったときの扱いを、国税庁のQ&Aと質疑応答事例でまとめます。
この内容は2026年10月23日時点のものです。
最終確認日 2026年10月23日
住宅ローン控除の還付は、1年目の確定申告ならe-Taxで3週間程度、書面で1か月から1か月半程度が目安です。繰上げ返済、単身赴任、住み替えは、それぞれ控除が続くかどうかの決まりがあります。
還付はいつ、振り込まれないとき
1年目の還付は確定申告の還付金と同じ扱いで、国税庁はe-Taxの還付申告を3週間程度、申告期間中の書面をおおむね1か月から1か月半程度で処理するとしています(国税庁 Q&A)。2年目以後は年末調整なので、12月か1月の給与で精算されます。振り込まれないときは、口座の名義や書類の不足を確かめます。
年末残高等証明書が年末調整に間に合わないときは確定申告で控除を受けられる。翌年1月31日までに証明書が届けば、勤務先で年末調整の再計算を受けることもできる(Q7)。
繰上げ返済をしたとき
繰り上げて返済して償還期間が短くなっても、当初の契約の最初の償還月から短くなった償還期間の最終の償還月までが10年以上なら、その年の12月31日の実際の残高で控除を受けられる。10年未満になった年以後は受けられない(質疑応答事例「繰上返済等をした場合の償還期間」)。期間を短くする繰上げ返済では、短くなった後の返済期間が最初の返済から数えて10年以上残るかを、返済計画の表で確かめてから申し込みます。
単身赴任・転勤のとき
転勤などやむを得ない事情で単身赴任になっても、取得の日から6か月以内に家族が入居して住み続け、事情が解消したら本人も一緒に住むと認められれば控除を受けられる。家族ごと転居した場合は住まなくなった年以降は受けられないが、届出をしておけば、再び住んだ年以後の残りの期間について再適用できる。控除期間は延長されない(No.1234)。家族ごと転居する場合は、転居の前に「転任の命令等により居住しないこととなる旨の届出書」を税務署に出しておきます。
住み替え・3,000万円控除との関係
居住用財産の譲渡所得の特別控除(3,000万円控除)は、住宅ローン減税と併用できない(国土交通省)。居住年とその前2年・後3年の計6年間に適用を受けていないことが要件(No.1211-1)。前の家を売って利益が出た場合、3,000万円の特別控除を使うと新しい家の住宅ローン控除が受けられなくなるため、どちらが有利かを比べてから決めます。
住み替えで前の家に売却損が出た場合の譲渡損失の繰越控除は、住宅ローン控除と併用できます。
借り換えと入居が年をまたぐとき
借り換えた住宅ローンは、当初のローンの返済のためであることが明らかで、新しいローンも償還期間10年以上などの要件に当てはまれば、引き続き控除を受けられる。借換え直前の残高より新しいローンが多いときは、対象額を按分する(No.1233)。
取得した年の翌年に入居した場合は、入居した年分から適用する。取得の日から6か月以内に住み、その年の12月31日まで住み続けていることが要件(Q9)。
2か所から給与があるとき・申告書をなくしたとき
2か所から給与を受けていて年末調整で控除しきれなかった場合は、確定申告で控除不足額を控除できる場合がある(Q6)。
税務署から届いた住宅借入金等特別控除申告書をなくしたときは、所轄税務署長に「年末調整のための(特定増改築等)住宅借入金等特別控除関係書類の交付申請書」を出して再交付を受けられる(住宅借入金等特別控除Q&A Q5)。
よくある質問
- 年末調整で住宅ローン控除の書類を出し忘れました。
- 翌年の確定申告で控除を受けられます。年末残高等証明書と、税務署から届いた申告書を使います。
- 団体信用生命保険で残高が0になったら?
- 保険金でローンが完済されれば、その年の年末残高がなくなるため、以後の控除はありません。完済された年は、年末に残高がないので控除の対象外になります。
- 所得が2,000万円を超えた年があると、もう受けられませんか?
- 合計所得金額が2,000万円を超える年分は受けられないが、2,000万円以下の年分は受けられる(質疑応答事例「合計所得金額2,000万円の判定」)。
出典と前提
最終確認日 2026年10月23日。令和8年度税制改正後の一般的な説明と計算の目安で、個別の判断は税務署・税理士へご確認ください。控除を受けられるかどうかと控除額は、確定申告書と計算明細書、証明書の内容で決まります。