65歳以上の介護保険料の計算
65歳以上の介護保険料は、市区町村の基準額に、本人と世帯の住民税の課税状況と前年の所得で決まる段階の割合を掛けて出します。全国平均の基準額は月6,225円(年74,700円)で、国の標準では年21,290円の第1段階から179,280円の第13段階まであります。
この料率は2026年10月18日時点のものです。
最終確認日 2026年10月18日
所得段階の決まり方(国の標準)
- 生活保護を受けている人は第1段階です。世帯全員が住民税非課税の老齢福祉年金の受給者も第1段階になります。
- 世帯全員が住民税非課税の人は、本人の年金収入等が82万6,500円以下なら第1段階、120万円以下なら第2段階、120万円を超えると第3段階です。
- 本人は住民税非課税でも同じ世帯に課税されている人がいるときは、年金収入等が82万6,500円以下なら第4段階、超えると第5段階(基準額)です。
- 本人に住民税がかかるときは、前年の合計所得金額で第6段階(120万円未満)から第13段階(720万円以上)までの8つに分かれます。
年金収入等と合計所得金額
年金収入等は、前年の公的年金等の収入金額に、年金以外の所得(合計所得金額から年金の所得を引いた額)を足したものです(介護保険法施行令38条)。遺族年金や障害年金のように税金がかからない年金は入りません。
合計所得金額は、収入から必要経費や給与所得控除、公的年金等控除を引いたあとの所得の合計です。65歳以上で年金の収入が330万円未満なら、年金の所得は収入から110万円を引いた額になります。
全国平均の基準額での目安表
第9期の全国平均の基準額、月6,225円(年74,700円)に国の標準の割合を掛けた年額です。このページでは円未満を四捨五入しています。実際の基準額と段階は住んでいる市区町村が決めるので、決定通知書の額が正式です。
| 段階 | 対象(国の標準) | 割合 | 年額 | 1か月あたり |
|---|---|---|---|---|
| 第1段階 | 生活保護の被保護者、世帯全員が住民税非課税の老齢福祉年金受給者、世帯全員が住民税非課税で本人の年金収入等が82万6,500円以下 | 0.285 | 21,290円 | 1,774円 |
| 第2段階 | 世帯全員が住民税非課税で本人の年金収入等が82万6,500円超120万円以下 | 0.485 | 36,230円 | 3,019円 |
| 第3段階 | 世帯全員が住民税非課税で本人の年金収入等が120万円超 | 0.685 | 51,170円 | 4,264円 |
| 第4段階 | 本人が住民税非課税(世帯に課税者がいる)で年金収入等が82万6,500円以下 | 0.9 | 67,230円 | 5,603円 |
| 第5段階 | 本人が住民税非課税(世帯に課税者がいる)で年金収入等が82万6,500円超 | 1.0 | 74,700円 | 6,225円 |
| 第6段階 | 本人が住民税課税で合計所得金額120万円未満 | 1.2 | 89,640円 | 7,470円 |
| 第7段階 | 120万円以上210万円未満 | 1.3 | 97,110円 | 8,093円 |
| 第8段階 | 210万円以上320万円未満 | 1.5 | 112,050円 | 9,338円 |
| 第9段階 | 320万円以上420万円未満 | 1.7 | 126,990円 | 10,583円 |
| 第10段階 | 420万円以上520万円未満 | 1.9 | 141,930円 | 11,828円 |
| 第11段階 | 520万円以上620万円未満 | 2.1 | 156,870円 | 13,073円 |
| 第12段階 | 620万円以上720万円未満 | 2.3 | 171,810円 | 14,318円 |
| 第13段階 | 720万円以上 | 2.4 | 179,280円 | 14,940円 |
計算の例
単身で前年の年金収入が200万円、本人に住民税がかかる人は、年金の所得が200万円 − 110万円 = 900,000円なので第6段階で、全国平均の基準額なら年89,640円です。夫の年金収入が250万円、妻が70万円の夫婦で、夫だけに住民税がかかるなら、夫は合計所得金額1,400,000円で第7段階の年97,110円、妻は世帯に課税されている人がいて年金収入等が82万6,500円以下なので第4段階の年67,230円です。
単身で年金収入が78万円だけ、住民税が非課税なら第1段階で年21,290円、1か月あたり1,774円ほどです。住民税がかかるかどうかは住んでいる市区町村と家族の状況で変わるので、例は課税・非課税を決めて計算しています。
82万6,500円の基準と令和8年度の特例
第1段階と第2段階、第4段階と第5段階の境は、老齢基礎年金の満額に合わせて見直されています。厚生労働省の資料では、80万円から令和7年4月に80万9,000円、令和8年4月に82万6,500円に変わりました。
令和8年度は、税制改正で給与所得控除の最低額が65万円に上がった影響を介護保険料に出さないため、令和7年中の給与収入が55万1,000円以上190万円未満の人について、改正前の給与所得控除で所得と住民税の課税・非課税を判定し直します。仙台市の例では、給与収入110万円の単身者は市民税が非課税でも、介護保険料では課税の第7段階になります。
市区町村によって違う段階と基準額
国の標準は目安で、市区町村は段階の数や境目、割合を条例で決めています。札幌市は13段階でも第6段階の割合を1.15、境を135万円としていて、東京都中央区は17段階です。
| 項目 | 全国平均(国の標準) | 札幌市 | 東京都中央区 |
|---|---|---|---|
| 基準額(年額) | 74,700円 | 69,270円 | 75,600円 |
| 段階の数 | 13 | 13 | 17 |
| 第1段階の年額 | 21,290円 | 19,742円 | 18,840円 |
| 第1段階と第2段階の境(令和8年度) | 82万6,500円 | 82.65万円 | 82万6,500円 |
よくある質問
- 所得段階はいつ決まりますか?
- その年度の住民税が6月に決まったあとです。文京区では、4〜6月分は前年度と同じ段階で納め、7月に今年度の段階を決めて、変わったときは7月以降の分で調整します。
- 前年より収入が減ったのに段階が変わらないのはなぜですか?
- 段階は前年の所得で決まるので、今年の収入が減っても、反映されるのは翌年度の保険料です。失業などで所得が大きく減ったときは、市区町村の減免の対象になることがあります。
- 基準額はいつ変わりますか?
- 市区町村は3年ごとの介護保険事業計画に合わせて基準額を決めます。いまの第9期は令和6〜8年度で、令和9〜11年度の第10期の基準額は、各市区町村が令和9年3月までに条例で決めます。
出典と計算の前提
最終確認日 2026年10月18日。金額は、このページに書いた決まりで計算した目安です。実際の保険料は、会社員は給与明細と会社の担当部署、65歳以上は市区町村から届く介護保険料の決定通知書が正式です。このページは一般的な情報で、個別の保険料や手続きは、加入している健康保険(協会けんぽ・健康保険組合・共済組合)と、お住まいの市区町村の介護保険の窓口で確かめてください。