奨学金の返還中に住宅ローンを組む
奨学金の返還は借入れの返済として、住宅ローンの返済比率に含めて見られるのが一般的です。延滞がなければ返還中でも組めますが、月額の分だけ借りられる額は少なくなります。
この情報は2026年10月18日時点のものです。
最終確認日 2026年10月18日
返済比率に奨学金を含めて計算する
住宅ローンの審査では、年収に対する年間の返済額の割合(返済比率、返済負担率)を見ます。奨学金の返還も借入れの返済なので、住宅ローンの返済と合わせて計算されるのが一般的です。
例として、年収450万円の人が3,000万円を年1.0%、35年の元利均等で借りると、毎月の返済は84,686円です。住宅ローンだけの返済比率は22.5%ですが、奨学金の月16,769円を加えると27.0%になります。
返済比率をどこまで認めるかは、金融機関や年収によって違い、公表していない金融機関もあります。仮に上限を35%とする金融機関なら、この例はどちらも下回りますが、借入額や金利が変われば結果も変わります。審査を受ける前に、奨学金の残額と月額を正確に把握しておきます。
| 項目 | 金額・割合 |
|---|---|
| 年収 | 4,500,000円 |
| 住宅ローン(3,000万円・年1.0%・35年) | 月84,686円 |
| 奨学金(第二種240万円) | 月16,769円 |
| 返済比率(住宅ローンだけ) | 22.5% |
| 返済比率(奨学金を含める) | 27.0% |
延滞と信用情報
奨学金の返還が3か月以上延滞すると、機構はその情報を個人信用情報機関に登録します。新しく返還を始めた人は、返還開始から6か月たった時点で延滞が3か月以上あると登録の対象になり、その後は毎月判定されます。
登録された情報は、延滞を解消すると解消したことが記録され、返還が終わってから5年後に削除されます。延滞の記録がある間は、住宅ローンなどの審査に通りにくくなることがあると機構も案内しています。引き落としができなかった月は、早めに残高を入れて振替不能を解消します。
延滞すると、延滞している割賦金に延滞金もかかります。2005年4月以降に採用された第一種と第二種では、返還期日の翌日から返した日までの日数に応じて年3%です。
完済の証明と審査前にできること
金融機関から奨学金の状況を求められた場合は、スカラネット・パーソナルか郵送で、残額や残期間を示す奨学金返還証明書と、返した金額を示す奨学金返還額証明書を申請できます。受付からおおむね10日以内に発送され、返還完了後5年以内なら申請できます。
審査の前に、奨学金の月額と残りの回数を確かめ、繰上返還で残額を減らすか、手元資金を頭金に回すかを比べます。第二種なら繰上返還で利子が減りますが、頭金や諸費用に使えるお金が減る点も考えます。
住宅ローンを組んだあとは、年末の残高に応じた住宅ローン控除が受けられる場合があります。会社員は2年目から年末調整で控除を受けます。
よくある質問
- 奨学金を返していると住宅ローンは組めませんか?
- 返還中でも組めます。返済比率に奨学金の月額が加わるため、借りられる額が少なくなることはあります。延滞がなく、毎月きちんと返していることのほうが大切です。
- 審査の前に一括返還したほうがいいですか?
- 返済比率は下がりますが、頭金や諸費用、引っ越し後の生活費に使えるお金が減ります。どちらが有利かは、借入額と手元資金によって変わるので、金融機関に相談しながら決めます。
- 返還期限猶予を受けていると審査に影響しますか?
- 猶予は延滞ではないので、延滞として登録されるわけではありません。ただし、収入が少ないことを理由とする猶予中は、そもそも住宅ローンの返済が続けられるかを慎重に考えます。
出典と計算の前提
最終確認日 2026年10月18日。金額は、日本学生支援機構の返還の決まりをこのページに書いたとおりに計算した目安で、実際の金額は機構から届く通知が正式です。このページは一般的な情報で、個別の判定は日本学生支援機構の審査と、機構の奨学金相談センターや在学している学校の奨学金窓口で確かめてください。