そろばんノート

奨学金の返還と手続き

企業の奨学金返還支援(代理返還)

代理返還は、会社が従業員の奨学金を日本学生支援機構に直接送金する制度で、2021年4月1日に始まりました。導入している会社は、機構の検索ページで地域や業種から探せます。

最終確認日 2026年10月18日

代理返還の仕組み

企業等の奨学金返還支援(代理返還)は、会社などが従業員の奨学金の返還残額の一部または全部を、従業員の代わりに日本学生支援機構へ直接送金する制度です。以前は会社が従業員に手当として渡す方法しかありませんでしたが、2021年4月1日から機構への直接送金ができるようになりました。

対象は機構の貸与奨学金(第一種・第二種)です。会社からの送金が止まった月は、従業員の口座からの引き落としが自動で再開するので、特別な届出はいりません。

税金と社会保険の扱い

国税庁のタックスアンサーNo.2588では、会社が使用人の学資に充てる費用を、通常の給与に上乗せして支給する場合は、給与として課税しなくてよいとしています。機構の案内も、代理返還で支援を受けた額の所得税は非課税となり得るとしています。

ただし、役員の学資に充てる費用や、本来の給与を減らしてその分を返還に回す形は、給与として課税されます。社会保険については、代理返還による返還金は原則として標準報酬月額のもとになる報酬に含めませんが、給与規程などで給与に代えて奨学金を返還する場合は報酬に含めます。自分の会社の扱いは、人事や経理の担当者に確かめます。

対象企業の探し方

代理返還をしている会社は、機構の制度導入企業等の検索ページで、地域、業種、企業名から探せます。導入している会社は毎月のように増えているので、一覧を写したものより、検索ページで最新の情報を確かめます。

求人票や採用ページに「奨学金返還支援」と書かれていても、代理返還ではなく手当として支給する会社もあります。支給の方法、支援額、対象になる勤続年数などの条件を、入社前に確かめます。都道府県や市区町村が、代理返還をする企業に補助を出している地域もあります。

転職時はどうなるか

支援を続けるかどうかは会社の制度で決まります。会社は従業員の休職や退職に合わせて支援を中断できるので、退職すると代理返還は止まり、翌月からは自分の口座からの引き落としに戻ります。

転職先にも返還支援の制度があれば、そこで改めて支援を受けられることがあります。返還期限猶予を受けている間は、原則として会社による代理返還はできないので、支援を受ける場合は猶予の期間を短くする手続きが必要です。

よくある質問

代理返還を受けると税金はかかりますか?
通常の給与に上乗せして支給される学資の費用は、給与として課税しなくてよいとされています。給与を減らしてその分を返還に回す形や、役員の場合は課税されます。会社がどちらの扱いにしているかは、給与明細と人事の説明で確かめます。
会社が肩代わりしてくれる一覧はありますか?
機構の検索ページが公式の一覧です。地域や業種で絞り込めます。制度の中身は会社ごとに違うので、支援額や期間は各社の募集要項で確かめます。
個人事業主でも使えますか?
機構は個人事業主の利用も可能としていますが、自分自身の奨学金を事業から返しても、使用人の学資ではないため非課税の扱いにはならず、経費にもできないと考えられると案内しています。

出典と計算の前提

最終確認日 2026年10月18日。金額は、日本学生支援機構の返還の決まりをこのページに書いたとおりに計算した目安で、実際の金額は機構から届く通知が正式です。このページは一般的な情報で、個別の判定は日本学生支援機構の審査と、機構の奨学金相談センターや在学している学校の奨学金窓口で確かめてください。