暦年課税の贈与税は「(その年の贈与額の合計−110万円)×税率−控除額」で計算します(国税庁 No.4408)。父から30歳の長男へ1,000万円なら、890万円に特例税率30%をかけて90万円を引き、177万円です。兄から弟へ1,000万円なら一般税率40%と控除額125万円で231万円になります。
下の計算機は、特例税率の対象になる贈与と一般税率の贈与を分けて入力し、暦年課税と相続時精算課税を切り替えて税額を出します。結果には税額のほか、実効税率、税金を払ったあとの手取り、同じ額を2年に分けてもらった場合の税額を並べます。
| 税率の区分 | 特例税率 |
|---|---|
| 贈与税額 | 1,770,000円 |
| 実効税率(税額 ÷ 贈与額) | 17.7% |
| 税引き後に残る額 | 8,230,000円 |
| 申告 | 必要(翌年2月1日から3月15日) |
| 同じ額を2年に分けた場合 | 1年5,000,000円ずつ、税額は合計970,000円 |
入力した金額はこのページの中だけで計算し、どこにも送りません。
入力する4つの項目
「特例税率の贈与額」には、その年の1月1日に18歳以上だった受贈者が父母・祖父母から受けた額を入れます。「一般税率の贈与額」には、それ以外の人からの額と、17歳以下のときに父母からもらった額を入れます。どちらも1月1日から12月31日までの合計で、現金だけでなく不動産なら評価額、株式なら時価を足します。
「課税方式」は暦年課税か相続時精算課税かを選びます。精算課税を選んだときは、同じ贈与者から前の年までに使った特別控除の累計を「特別控除の累計」に入れると、残りの枠を使って計算します。初めての年なら0円のままです。
出てくる4つの結果
「税額」はその年に納める贈与税の額です。「実効税率」はもらった総額に対する税額の割合で、1,000万円を特例税率でもらったときは17.7%です。表の税率30%と違うのは、110万円の控除と速算の控除額が効いているためです。
「手取り」はもらった額から税額を引いた残りです。「2年に分けた場合」は、同じ総額を2つの年に半分ずつもらったと仮定した2年分の税額の合計です。1,000万円の特例税率なら500万円ずつで1年48万5,000円、2年で97万円になり、1年でもらう場合より80万円少なくなります。
特例税率と一般税率が混ざる年
同じ年に父から600万円、叔母から400万円をもらった場合、合計1,000万円から110万円を引いた890万円の全体に、まず特例税率で177万円、一般税率で231万円をそれぞれ出します。
次に、それぞれの贈与額の割合で按分します。特例の側は177万円×600/1,000で106万2,000円、一般の側は231万円×400/1,000で92万4,000円、合計198万6,000円が税額です。片方だけに110万円を寄せて別々に計算する方法ではありません。
相続時精算課税を選んだときの計算
精算課税では、贈与額から年110万円の基礎控除を引き、さらに累計2,500万円までの特別控除を引いた残りに20%をかけます(国税庁 No.4103)。初めての年に3,000万円をもらうと、3,000万円−110万円−2,500万円の390万円に20%で、78万円です。
翌年にさらに500万円をもらうと、特別控除は使い切っているので、500万円から110万円を引いた390万円に20%で78万円がかかります。精算課税で納めた贈与税は、贈与者が亡くなったときの相続税から差し引かれ、引ききれない分は還付を受けられます。
計算例をいくつか
母から25歳の長女へ500万円なら、390万円×15%−10万円で48万5,000円です。祖父から20歳の孫へ3,000万円なら、2,890万円×45%−265万円で1,035万5,000円になります。夫から妻へ300万円を渡した場合は一般税率で、190万円×10%の19万円です。
110万円ちょうどなら税額は0円で、申告も要りません。ただし計算機は贈与税だけを出すもので、贈与者が亡くなったときの相続税への影響は含みません。遺産全体の税額は相続税シミュレーターで別に試算できます。
よくある質問
- 1年に100万円ずつ10年もらえば、ずっと税金はかかりませんか。
- 毎年の判断で贈与していれば、各年が110万円以下なので贈与税はかかりません。最初に「10年間で1,000万円を渡す」と約束していた場合は、約束した時点で定期金の権利をもらったと見られるおそれがあります。贈与者が亡くなったときに加算される期間については生前贈与のページを参照してください。
- 18歳の判定はいつの年齢で見ますか。
- 贈与を受けた年の1月1日時点の年齢です。2027年の夏に18歳の誕生日を迎える孫が同じ年の秋に祖母から贈与を受けても、1月1日には17歳なので、その年の分は一般税率で計算します。
- 計算機の結果のまま申告してよいですか。
- 計算機は国税庁の速算表どおりに計算しますが、不動産や株式の評価額は自分で求めて入力する必要があります。申告書の書き方と期限は贈与税の申告のページで説明しています。
出典
最終確認日 2026年10月15日。法律の条文は e-Gov 法令検索、手続きは各機関のページで確かめています。