金銭消費貸借契約書と借用書は、印紙税の「消費貸借に関する契約書」(第1号の3文書)にあたり、契約書に書いた金額に応じて収入印紙を貼ります。税額は次のとおりです(国税庁 No.7140)。不動産の譲渡や建設工事の請負の契約書にある軽減措置は、消費貸借の契約書には使えません(国税庁 No.7108)。
| 契約書に書かれた金額 | 印紙税額 |
|---|---|
| 1万円未満 | 非課税 |
| 10万円以下 | 200円 |
| 50万円以下 | 400円 |
| 100万円以下 | 1,000円 |
| 500万円以下 | 2,000円 |
| 1,000万円以下 | 1万円 |
| 5,000万円以下 | 2万円 |
| 1億円以下 | 6万円 |
| 5億円以下 | 10万円 |
| 10億円以下 | 20万円 |
| 50億円以下 | 40万円 |
| 50億円超 | 60万円 |
| 金額の記載なし | 200円 |
誰が貼るか、2通作るとき
印紙税を納めるのは、その文書を作った人です。貸主と借主が2通作って1通ずつ持つ場合は、2通ともそれぞれ課税文書になり、それぞれに収入印紙が必要です。どちらの印紙代をどちらが負担するかは、当事者で決めます。1通だけ作り、もう1通はコピーにする場合は、コピーには印紙はいりません。
借用書は借主が作って貸主に渡すため、一般的には借主が印紙を貼ります。貼った印紙には、文書と印紙の模様にかけて消印(署名や押印)をします。
電子で作れば印紙はいらない
国税庁は、電磁的記録は印紙税の課税文書に含まれないとしています(国税庁 質疑応答事例)。契約書をPDFにして電子署名でやり取りし、紙に印刷して交付しない場合は、印紙はいりません。ただし、同じ内容を紙に印刷して署名・押印して渡せば、その紙は課税文書になります。
ほかの契約書の印紙
個人間でよく使う契約書の印紙税の扱いは次のとおりです。ここにない契約書や、金額ごとの細かい判定は、姉妹サイトの印紙税 計算ツール(BridgeInvoice)で確かめられます。
| 契約書 | 印紙税の扱い | 出典 |
|---|---|---|
| 金銭消費貸借契約書・借用書 | 第1号の3文書(左の表の額) | 国税庁 No.7101 |
| 建物の賃貸借契約書 | 課税文書にあたらない | 国税庁 No.7106 |
| 土地の賃貸借契約書 | 第1号の2文書(権利金などの額で判定、なければ200円) | 国税庁 No.7101 |
| 土地の使用貸借契約書 | 第1号の2文書にあたらない | 国税庁 質疑応答事例 |
| 自動車など物の売買契約書 | 課税文書にあたらない | 国税庁 質疑応答事例 |
| 不動産の贈与契約書 | 第1号の1文書(記載金額なしとして200円) | 国税庁 質疑応答事例 |
記載金額の決まり方
記載金額は、契約書に書かれた貸付けの金額(元本)です。分割で返す約束でも、貸し付ける総額で判定します。同じ当事者の間で前の契約の金額を増やす変更契約書を作る場合は、増えた金額が記載金額になります。金額を書かない契約書は「記載金額のないもの」として200円です。
1万円未満の貸し借りの借用書は非課税です。消費税は消費貸借にはかからないため、税込と税抜の区別はありません。
過怠税
必要な印紙を貼っていなかった場合は、本来の印紙税の額とその2倍の合計(3倍)の過怠税がかかるのが原則です。自分から申し出た場合は1.1倍に軽くなります。印紙を貼っても消印をしていない場合は、消印していない印紙の額の過怠税がかかります。
印紙を買う場所と貼り方
収入印紙は郵便局や法務局、コンビニエンスストアなどで買えます。コンビニでは200円の印紙しか置いていないことが多いため、高い額の印紙は郵便局で買います。契約書の余白に貼り、契約書と印紙の境目にかかるように、署名か押印で消印をします。鉛筆での署名は消印になりません。2通作る場合は、2通それぞれに貼って消印をします。
よくある質問
- 印紙を貼り忘れたら契約は無効ですか?
- 契約の効力には影響しません。ただし、印紙税を納めなかったことになり、過怠税がかかることがあります。
- 利息の額は記載金額に入りますか?
- 記載金額は貸し付ける元本の額で判定し、利息の額は含めないのが一般的です。
計算の前提と出典
最終確認日 2026年10月15日。ここに書いた内容は、法令と国税庁・国土交通省などの公表資料による一般的な説明です。個別の契約や税金の扱いは、弁護士・司法書士・税理士などの専門家に確かめてください。このページは、どなたかの個別の事情について判断するものではありません。