個人間の貸し借りでも、利息と遅延損害金には利息制限法の上限があります。元本の額に応じて、利息は年15%から20%、遅延損害金はその1.46倍までで、上限を超える部分は無効です(e-Gov 利息制限法)。このページは上限を情報として示すもので、貸し付けの率を勧めるものではありません。
| 元本の額 | 利息の上限(年) | 遅延損害金の上限(年) |
|---|---|---|
| 10万円未満 | 20% | 29.2% |
| 10万円以上100万円未満 | 18% | 26.28% |
| 100万円以上 | 15% | 21.9% |
出資法の上限
利息制限法とは別に、出資法は、金銭の貸付けを行う者が年109.5%を超える利息の契約をしたり受け取ったりすることを、刑事罰の対象にしています。業として貸付けを行う場合は年20%を超えると刑事罰の対象です(e-Gov 出資法)。個人間の貸し借りでも、出資法の上限は適用されます。
無利息の書き方と法定利率
民法第589条により、貸主は特約がなければ利息を請求できません。親子や知人の間で利息を付けない場合は、契約書に「無利息とする」と書いておくと、後で利息の有無で争いになりません。利息を付けると決めたのに率を書かなかった場合は、法定利率が使われます。法定利率は年3%で、2026年4月1日から2029年3月31日までの期間も3%です(法務省)。法定利率は3年ごとに見直されます。
返済が遅れたときの遅延損害金も、率を決めていなければ法定利率で計算します。契約書で率を決める場合は、利息制限法の上限の範囲で書きます。
貸したお金の時効
貸したお金を返してもらう権利(貸金債権)は、権利を行使できることを知った時から5年、または行使できる時から10年で時効により消滅します(民法第166条)。返済の期日を決めた貸し借りでは、期日から5年が一つの目安になります。分割の場合は、各回の返済日ごとに時効が進みます(e-Gov 民法)。
借主が残りの額を認める書面を出したり、一部を返したりすると、時効は新たに進み直します(承認による時効の更新)。返済の記録を残しておくことは、贈与と区別するためだけでなく、時効の管理にも役立ちます。
利息を付けるかどうかの考え方
親子や親族の間では、無利息にすることが多くあります。ただし、税務上は、無利息の場合に利息に相当する額が贈与とされる場合があることを知っておきます。利息を付ける場合も、付けない場合も、契約書に書いた内容どおりに払っていることが大切です。
上限を超えた利息を払ってしまったとき
利息制限法の上限を超えて払った利息は、元本の返済に充てたものとして扱われ、元本を返し終わった後に払った分は返還を求められるのが一般的な考え方です。家族の間でこうした状況になったときは、専門家に相談してください。
よくある質問
- 年14.6%の遅延損害金は高すぎませんか?
- 元本が100万円以上の場合、利息制限法の遅延損害金の上限は年21.9%で、14.6%はその範囲です。率は当事者で決めます。
- 利息を受け取ったら税金はかかりますか?
- 個人が受け取る貸付金の利息は、一般的には雑所得になります。申告が必要かは、ほかの所得と合わせて判断します。
計算の前提と出典
最終確認日 2026年10月15日。ここに書いた内容は、法令と国税庁・国土交通省などの公表資料による一般的な説明です。個別の契約や税金の扱いは、弁護士・司法書士・税理士などの専門家に確かめてください。このページは、どなたかの個別の事情について判断するものではありません。