所得税の還付は、給与や報酬から源泉徴収された税額が、1年分の所得税と復興特別所得税より多かったときに、その差額が戻ってくるものです。会社員は年末調整で、年末調整を受けていない人や医療費控除などを受ける人は確定申告(還付申告)で戻ってきます。
還付申告は、その年の翌年1月1日から5年間できます。確定申告の期間に申告しなくても、あとから申告すれば戻ってきます。
還付される人の主な例
年の途中で退職して年末調整を受けていない人、多額の医療費を払った人、ふるさと納税をワンストップ特例を使わずに申告する人、住宅ローン控除の1年目の人は、確定申告で所得税が戻ることがあります。アルバイトで年収が所得税のかからない額だった人も、給与から引かれた所得税が全額戻ります。
令和8年分は基礎控除などの引上げが12月1日の施行のため、その年最後の給与を11月30日までに受けて年末調整が済んだ人も、確定申告で差額が戻ります(令和8年分の確定申告で変わること)。
還付額の計算のしかた
還付額は、源泉徴収票の源泉徴収税額から、確定申告で計算した所得税及び復興特別所得税の額を引いた額です。納める場合と違い、還付の額は1円単位で、100円未満の切り捨てはありません。年収500万円で年末調整を受けた人が、医療費30万円とふるさと納税5万円を確定申告に加えると、還付される額は12,575円です(令和8年分、独身・40歳未満の目安)。
自分の数字は所得税の計算シミュレーションに源泉徴収税額を入れると計算できます。
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 源泉徴収税額(年末調整の後) | 91,600円 |
| 医療費控除(医療費30万円) | 200,000円 |
| 寄附金控除(ふるさと納税5万円) | 48,000円 |
| 課税される所得金額 | 1,796,000円 → 1,548,000円 |
| 所得税及び復興特別所得税の額 | 79,025円 |
| 還付される額 | 12,575円 |
戻るのは控除額に税率をかけた分
控除を増やしても、控除額そのものが戻るわけではありません。例では医療費控除200,000円と寄附金控除48,000円で課税所得が248,000円減り、税率5%の段階のため、所得税と復興特別所得税が減った分の12,575円が戻ります。税率の高い段階の人ほど、同じ控除額でも戻る額は大きくなります。
いつ、どこに戻ってくるか
年末調整の還付は、多くの勤務先が12月か翌年1月の給与に上乗せして払います。確定申告の還付は、申告書に書いた本人名義の口座に振り込まれます。申告から振り込みまでの日数は確定申告の還付金はいつ振り込まれるかに、申告の期限は確定申告はいつからいつまでかにまとめています。
住民税は還付ではなく税額が変わる
医療費控除やふるさと納税の申告をすると、所得税は還付で戻りますが、住民税は確定申告の内容をもとに翌年度の税額が少なくなる形で反映されます。住民税の分は振り込まれず、6月からの給与天引きや納付書の額が減ります。
よくある質問
- 還付申告は2月16日より前にできますか?
- 還付申告は確定申告の期間とは関係なく、1月1日から提出できます。
- 5年前の分も申告できますか?
- 還付申告は、その年の翌年1月1日から5年間できます。令和7年分なら2030年12月31日まで申告できます。
- 年末調整を受けたのに還付申告をしてもいいですか?
- はい。医療費控除や寄附金控除、住宅ローン控除の1年目など、年末調整で受けられない控除がある人は、確定申告で差額が戻ります。
出典と前提
最終確認日 2026年10月31日。所得税の金額は一般的な目安で、実際の税額は勤務先の年末調整や確定申告で決まります。自分の場合の扱いは所轄の税務署(電話相談センター)に、年末調整の内容は勤務先に確認してください。