そろばんノート

不当解雇とは

懲戒解雇されたら

労働基準法・労働契約法と、厚生労働省・ハローワークの案内による説明。

この内容は2026年10月25日時点のものです。

最終確認日 2026年10月25日

懲戒解雇は、会社の秩序に反した行いへの制裁として行う解雇です。厚生労働省の「確かめよう労働条件」は、懲戒解雇の場合はあらかじめ就業規則にその事由が定められていなければならないと説明していて、労働契約法第15条は、客観的に合理的な理由を欠き社会通念上相当と認められない懲戒は無効と定めています。このページでは、懲戒解雇されたあとの再就職で、何がどこに書かれるかを説明します。

離職票と失業保険

懲戒解雇の多くは、離職票で「重責解雇」(労働者に重大な責任がある理由による解雇)として扱われます。ハローワークは、刑法の規定違反、故意や重過失による設備の破壊、事業所の信用失墜、重大な就業規則違反などを例に挙げています。

重責解雇と判断されると、特定受給資格者にはならず、給付制限は3か月です(懲戒解雇の失業保険)。会社が懲戒解雇としていても、ハローワークが重責解雇に当たるかを判断します。

退職証明書に書かれること

退職証明書には、使用期間、業務の種類、地位、賃金、退職の事由のうち、本人が求めた事項だけが書かれます。労働基準法第22条第3項は「前二項の証明書には、労働者の請求しない事項を記入してはならない。」と定めていて、退職の事由を書かないよう求めることもできます。

同じ条の第4項は、会社があらかじめ第三者と謀って、就業を妨げる目的で通信をしたり、証明書に秘密の記号を書いたりすることを禁止しています。

再就職で知られるか

離職票や退職証明書は本人に渡される書類で、次の会社に自動的に送られる仕組みはありません。次の会社から退職証明書を求められて出す場合は、どの事項を書いてもらうかを自分で決められます。

一方で、面接や応募書類で前の会社の退職理由を聞かれて事実と違う答えをすると、あとで経歴を偽ったとして問題になることがあります。聞かれたことには事実を答え、そのうえで、何を反省し、どう働くかを伝えるのが、法律の面からも無理のない進め方です。

履歴書の賞罰欄

厚生労働省の履歴書様式例には、賞罰の欄はありません。厚生労働省は、この様式例に法的な拘束力はないとしていて、賞罰欄のある履歴書を使うかどうかや、何を書くかを定めた法律もありません。

応募先が指定した様式に賞罰欄がある場合や、応募先から質問された場合は、その求めに沿って事実を書きます。刑事罰を受けた経歴と、会社の中での懲戒処分は別のものなので、何を求められているかを確かめます。

退職金

懲戒解雇のときに退職金が出るかどうかも、会社ごとの退職金規程によります。労働基準法第89条は、退職手当の定めをする場合には、支給の条件や計算の方法を就業規則に書くよう求めていて、懲戒解雇のときに減らしたり払わなかったりする定めがあるかも、規程を読むとわかります(退職金がもらえる条件)。

会社の側の懲戒解雇の手続きは、会社向けの懲戒解雇の解説にあります。

よくある質問

懲戒解雇は履歴書に書かないとバレますか?
書類が自動的に次の会社に伝わる仕組みはありませんが、聞かれたことに事実と違う答えをすると、あとで問題になることがあります。
懲戒解雇に納得できないときは?
就業規則の事由に当たるか、処分が重すぎないかを記録をもとに整理し、総合労働相談コーナーなどに相談します(不当解雇とは)。

出典と前提

最終確認日 2026年10月25日。このページは法律と公的機関の案内による一般的な説明で、個別の事案について判断するものではありません。実際の事案は、都道府県労働局の総合労働相談コーナー(予約不要・無料)、法テラス、弁護士に相談できます。