そろばんノート

エンディングノートの書き方

エンディングノートの渡し方と保管場所

エンディングノートは、書いたことと保管場所を家族に伝えてはじめて役に立ちます。年に1回見直し、本人が判断できなくなる前に頼みたいことがあれば、任意後見などの制度も早めに確かめておきます。

最終確認日 2026年10月18日

家族に伝える

エンディングノートで家族に伝えることは、中身よりもまず、ノートがあることと置き場所です。どこにあるかを誰も知らなければ、もしものときに家族は書類を探し回ることになり、ノートを書いた意味が薄れてしまいます。

伝える相手は、配偶者や子のように同居や近くに住む家族のうち1人か2人で十分です。IDやパスワードのメモのように取り扱いに注意が要る別紙は、さらに信頼できる人だけに場所を伝え、ノート本体とは別の場所に保管します。伝えるときは、「書斎の机の右の引き出しに、エンディングノートと保険の書類を入れてある」のように置き場所を具体的に言っておくと、聞いた家族が迷わずに探せます。離れて暮らす家族には、電話や手紙で置き場所を知らせ、帰省したときに実物を見せておくと確かです。

保管のしかたよい点気をつけること
自宅の決まった場所家族がすぐに手に取れる置き場所を家族に伝え、別紙とは別の場所にする
家族に写しを渡す保管場所を探さなくてすむ書き直したら写しも差し替える
パソコン・クラウドのデータ書き直しが簡単ファイルの場所と開き方を家族が知らないと使えない。印刷した紙も置く
遺言書と同じ場所相続の書類がまとまる公正証書や法務局の保管証の置き場所もノートに書く

見直す頻度とコピーの扱い

連絡先や契約は数年で変わるので、年に1回、誕生日や年末年始のように毎年同じ時期に見直すと忘れにくくなります。引っ越し、転職、退職、スマートフォンの機種変更、家族の結婚や出産があった年は、そのときにも見直します。

家族に写しを渡している場合、見直したあとに原本だけを直すと、古い写しが残って家族が迷います。書き直したら写しも新しいものと取り替え、古いものは処分してもらいます。更新履歴に見直した日を書いておくと、どれが新しいかがすぐにわかります。

本人が書けなくなったとき(成年後見・任意後見の入口)

認知症などで判断する力が十分でなくなると、本人がノートを書き直すことも、預貯金の手続きをすることも難しくなります。法務省によると、成年後見制度には、判断能力が不十分になったあとに家庭裁判所が成年後見人などを選ぶ法定後見制度と、判断能力が十分なうちに任意後見人となる人と頼む事務を公正証書の契約で決めておく任意後見制度があります。任意後見の契約は、家庭裁判所が任意後見監督人を選んだときから効力が生じます。どちらを使うかや手続きは、法務省の成年後見制度のQ&Aや家庭裁判所、公証役場で確かめ、ノートには頼みたい人と相談した窓口を書いておきます。

よくある質問

コピーは何部作ればいいですか?
保管場所を家族が知っていれば、原本1部でも足ります。離れて暮らす家族にも渡したい場合は写しを作り、誰に渡したかを更新履歴や余白に書いておくと、書き直したときに差し替え忘れを防げます。
身寄りのない人はどうすればいいですか?
ノートの置き場所を、日ごろ相談している人や、契約している介護サービスの担当者などに伝えておく方法があります。亡くなったあとの手続きを誰かに頼みたい場合は、遺言書や契約で決めておく必要があるので、司法書士や弁護士、公証役場に相談します。
ノートの内容と遺言書が食い違ったら?
財産の分け方は、方式に沿って作った遺言書の内容が基準になり、ノートの記載はその代わりになりません。遺言書を作ったら、ノートの財産の欄を遺言書と見比べて、食い違う書き方が残っていないか確かめておきます。

出典

最終確認日 2026年10月18日。このページは一般的な情報で、遺言や相続、後見の個別の判断は、司法書士・弁護士・公証役場・法務局・家庭裁判所の相談窓口で確かめてください。