そろばんノート

住民税のしくみと計算

住民税非課税世帯とは

住民税非課税世帯は、世帯の全員に住民税がかかっていない世帯です。基準は前の年の所得と家族の人数、住んでいる市区町村の級地で決まり、課税証明書で確かめられます。

この内容は2026年10月31日時点のもので、令和8年度分(2025年の所得)の住民税を説明しています。

最終確認日 2026年10月31日

住民税非課税世帯とは、世帯の全員が住民税(均等割と所得割の両方)を課されていない世帯のことです。非課税かどうかは一人ひとりの前の年の所得で判定され、同じ世帯に一人でも住民税がかかる人がいれば、その世帯は非課税世帯にはなりません。

目安は、単身で1級地なら合計所得450,000円以下、給与だけなら年収110万円以下です。配偶者と子1人を扶養している人なら、1級地で給与206万円未満が均等割の非課税の線になります。人数と級地ごとの金額は非課税になる年収の早見表で調べられます。

非課税になる3つの場合

1つ目は、生活保護の生活扶助を受けている人です。2つ目は、障害者、未成年者、寡婦、ひとり親で、前の年の合計所得が135万円以下の人です(地方税法 第295条)。この2つに当たる人は、均等割も所得割もかかりません。

3つ目は、前の年の所得が条例で決まる限度額以下の人です。均等割は合計所得が「35万円 × 人数 + 10万円」(配偶者か扶養親族がいれば21万円を足す)以下、所得割は総所得金額等が「35万円 × 人数 + 10万円」(同じく32万円を足す)以下で非課税になります。人数は本人と同一生計配偶者、扶養親族の合計で、16歳未満の子も数えます(地方税法 第295条第3項と地方税法施行令 第47条の3、所得割は地方税法 附則第3条の3)。

均等割の限度額は所得割より低いため、所得割はかからず均等割と森林環境税だけがかかる人もいます。均等割だけの人の住民税は、標準では年5,000円です。

級地で線が変わる

均等割の限度額の35万円と21万円は、生活保護の級地によって変わります。1級地はそのまま、2級地は0.9倍の31.5万円と18.9万円、3級地は0.8倍の28万円と16.8万円で、10万円の部分は変わりません。1人暮らしの人で比べると、均等割の線は1級地の450,000円から、2級地で415,000円、3級地で380,000円に下がり、所得割の線はどの級地でも同じです。

どの級地かは市区町村ごとに決まっていて、東京23区や政令指定都市の多くは1級地、県庁所在地の多くは2級地、それ以外の多くの町村は3級地です。級地の一覧は日本年金機構が掲載している表で確かめられます(日本年金機構 級地区分表)。

非課税かどうかを確かめる方法

いちばん確かな方法は、住んでいる市区町村で「課税証明書」(「非課税証明書」と呼ぶ自治体もあります)を取ることです。証明書には所得の額と住民税の額が載っていて、非課税なら税額が0円と書かれます。窓口のほか、マイナンバーカードを使ってコンビニで取れる市区町村もあります。

会社員なら、5月から6月に届く決定通知書の税額が0円であれば非課税です。勤め先がなく納付書も届かない人は、住民税がかかっていない可能性がありますが、所得の申告をしていないために判定されていないこともあります。収入がなかった年は、市区町村に住民税の申告をしておくと、非課税として扱われ、証明書も出せるようになります。

非課税世帯になると変わること

住民税非課税世帯になると、医療と介護の負担が軽くなる区分に入ります。医療費が高くなったときの高額療養費の自己負担の上限は、70歳未満では住民税非課税の人の区分が月36,900円(2026年8月の診療分から)で、一般の区分より低くなります(高額療養費のしくみ)。65歳以上の介護保険料も、世帯全員が非課税なら低い段階になります(介護保険料のしくみ)。

国民健康保険料の軽減(7割・5割・2割)は、住民税ではなく世帯の所得の合計で別に判定されます。住民税が非課税でも軽減の段階は所得で決まるため、国民健康保険の通知書で確かめます。

国や市区町村の給付金は、対象を「住民税非課税世帯」とすることが多く、基準日に住んでいた市区町村が対象者に案内を送ります。金額、基準日、申請の要否は給付ごとに違うので、住んでいる市区町村のお知らせで確かめてください。

自分の住民税の額についての質問は、住民税を決めている市区町村の住民税の担当課(税務課など)が窓口です。住民税は税務署ではなく市区町村が計算します。

よくある質問

扶養に入っている家族が非課税なら、世帯も非課税ですか?
世帯の中に住民税がかかっている人が一人でもいれば、非課税世帯ではありません。たとえば親の扶養に入っている学生が非課税でも、親に住民税がかかっていれば、その世帯は非課税世帯になりません。
年金だけの世帯はどうなりますか?
65歳以上で年金だけなら、年金から公的年金等控除(110万円)を引いた額が所得です。単身で1級地なら所得45万円以下、つまり年金155万円以下で非課税の目安になります。

出典と前提

最終確認日 2026年10月31日。このページは、地方税法と総務省、市区町村の公表内容にもとづく一般的な説明と計算の道具です。住民税は住んでいる市区町村が決める税金で、自分の税額についての問い合わせ先は税務署ではなく、市区町村の住民税の担当課(税務課など)です。金額は標準税率で計算した目安で、超過課税のある自治体や、ここで扱っていない所得・控除がある人は実際の税額と違います。